アラフィフおやじの夏、青春18きっぷ一人貧乏鉄道旅の振り返り(4日目(続):日本最南端の駅は枕崎ではなかったことを知った日)
アラフィフ世代、適応障害で長期欠勤中だった私が、この8月に一大決心をして、青春18きっぷを使い一人貧乏鉄道旅をした時の振り返りです。
前回は、4日目の朝、熊本駅を出発してから肥薩おれんじ鉄道の終点、川内までの行程のお話をしました。
今日は、川内駅から先の行程についてお話します。
川内の読み方は、「かわうち」ではなく、「せんだい」です。
東北地方出身の私は、せんだい、と聞くと、どうしても宮城県の県庁所在地の仙台市を真っ先に思い浮かべてしまいます。
このため、九州地方の川内駅(川内市は2004年に廃止となり、現在は市町村合併により、薩摩川内市なんですね。)の名前を耳にすると、何となく不思議な感じがします。
そして、仙台市は人口100万人以上の政令指定都市ですので、同じ読み方の付く薩摩川内市も、それなりに大きな都市なのかと思い込んでいました。
肥薩おれんじ鉄道終点の川内駅の写真は、昨日の記事でお見せした通り、小さな駅でしたが、あの駅に到着するちょっと前に、大きな河川(後で調べたら川内川でした)を横断する時に見えた対岸の風景が川内市の街の様子です。
小さな町ではなさそうですが、かと言って人口数十万人という規模ほどはなさそう・・・。
(令和4年11月1日現在の薩摩川内市の推計人口は、9.1万人とのことです。)
ちょっとばかり、昨日の記事の振り返りとなってしまいましたが、先に進みます!
10:26、JR鹿児島本線の川内駅出発
川内駅での肥薩おれんじ鉄道からJR鹿児島本線への乗り換え時間はわずか4分。
でも、この駅も小さな駅だったため、乗り遅れることなく10:26発の鹿児島本線国分行きの普通列車に乗車出来ました。
(川内駅の外から駅舎や駅周辺の街並みを見ることは出来ず・・・)
この列車では終点の国分までは行かず、次の乗り換え駅となる鹿児島中央駅で下車します。
鹿児島中央駅までの間の乗車時間は40分と短め。
車中では備忘のためにスマホで日記を書いていたら、あっという間に到着してしまいました。
11:16、鹿児島中央駅着
九州に旅をするからには、やはり鹿児島に行ってみたい!
と思っていました。
西郷隆盛で有名な、かつての薩摩藩。
47都道府県で最も南に位置する県。
この地に降り立ったときは、
「思えば遠くへ来たもんだ~♪」
と、思わず口ずさみたくなるほど感慨深かったです。
ここ鹿児島中央駅では、少し長めの乗り換え時間を確保して、昼食を摂る予定でした。
ですが、例によってこの日の昼食は6枚切りの食パンですから、レストランに入ることもなければ駅弁も買いません。
次の列車の出発時刻(12:02)までまだ50分近くあるので、駅の中を散策します。
改札を出ると、正面は駅ビルに繋がっていて、右手には外に繋がるデッキがあります。ちょっとデッキに出てみると・・・
いやぁ、開放的で都会的な駅前の街並み。
大きなビルの間が大通りになっていて、その先になにやら微かに山の裾野が見えますが。
もしかして、あれが有名な桜島!?
もっと近くに見えるものと思いましたが、思いの外遠かったです(笑)。
お天気は良いのですが、生憎桜島の頂上付近は雲に覆われています。
ですが、それでも人生初の「生」桜島を見ることが出来て感激です!
デッキから戻り、エスカレーターを下りて1階へ。
振り返ると、なかなか洗練された駅舎です。
駅舎の隣には、大型ショッピングモールが併設されていて、上を見上げると何と観覧車まで。ここはアミューズメントパークか!
駅前商業施設、とても楽しそうですね。
さすが、九州新幹線の終着駅だけの事はあります。
駅の散策で時間を潰し、再び改札から入場し、次に乗る列車が待つ、指宿枕崎線のホームに向かいます。
すると、2番線の向かい側のホームに、何やら不思議な外見の列車が停車しています。左半分が白、右半分が黒に塗装された車体。
まるでディズニー映画、「101匹わんちゃん」に出てくる、悪役のクルエラの頭のようです。
直ぐにGoogleで検索してみると、この列車、特急「指宿のたまて箱」という列車でした。
ホームページで見てみると、なぜ車体が白と黒に塗られているのか理由が分かりました。
なるほど、そういうことかぁ。
この列車、様々な遊び心がちりばめられています。
肥薩おれんじ鉄道の、「おれんじ食堂」に続き、1日で2度もユニーク列車に出会うことが出来ました。
12:02、鹿児島中央駅出発
さて、目の保養も出来たので、そろそろ目的の列車に乗り込みます。
同じ区間を走る、特急「指宿のたまて箱」号の方は、客室乗務員がホームに並んでお辞儀をしてお出迎え付きですが、
私が乗る左側の普通列車は当然のことながら、そんな至れり尽くせりのサービスは皆無でございます(笑)
13:40、西大山駅着
私はこの駅に到着するまで、枕崎駅が日本最南端の駅だとばかり思っていました。
ですが、現実はそうではなかったのです。
枕崎に行く途中に停車する、西大山駅。
ここが実は、JR日本最南端の駅でした。
この駅は無人駅なのですが、親切なことに、乗客が写真撮影を出来るように、2分ほど停車してくれます。
指宿枕崎線は、終点で本土最南端の始発・終着駅である枕崎駅、それからここ、JR日本最南端の駅、西大山駅を目指す旅行客が多いため、ローカル線にも関わらず、それなりの乗客数があります。
私が乗ったこの列車も、家族連れや乗り鉄のおじさん達が結構乗車していて、西大山駅では看板の前で写真を撮る順番待ちの列が出来るほどでした。
ただ、停車時間は2分だけですので、並ぶタイミングが遅れると、写真を撮れずに出発時刻になってしまう恐れも。
この車両、一番前の扉しか開かないことになっているため、私はこの駅に着く前から車内で扉付近に陣取って、着いたら直ぐ写真を撮れるように用意していました。
看板の前には、日本百名山の一つである、標高924mの開聞岳が見えます。
日本最南端の駅の看板、ツートンカラーの列車、そして中央に開聞岳。
まさに絶景です!(右の工事用重機がちょっと邪魔ですが・・・)
14:41、枕崎駅着
14:41、指宿枕崎線の終着駅である、枕崎駅に到着です。
線路の行き止まりを示す光景。何だかジーンときました。
枕崎駅は、本土最南端の始発・終着駅です。
それを示す、様々な標識があり、旅行客たちはこぞってそれらの写真を撮ります。
この駅、無人駅なのですが、こんなに観光客の多い無人駅というのも珍しいでしょうね。
あちらこちらに、写真撮影スポットが点在しています。
次の列車の出発は15:53。
実は、今写真に写っている、ついさっきまで乗っていた列車がそのまま折り返し鹿児島中央行きとなります。
でも、出発までは約1時間10分あります。
駅の周囲には、スーパーと、ちょっとした食堂くらいしかないので、
時間を潰すのが大変。
枕崎は港町。まだたっぷり時間もあるので、頑張って歩いて海を見に行くことにしました。
枕崎駅から海までは、Google Mapによると約1km。
歩けない距離じゃないですが、何せバックパックが重いし、首から下げた一眼レフのカメラも重いです。
コインロッカーもないので、荷物は全て持って行きます。
歩くこと、約20分。
汗だくになりながら、東シナ海に面した、台場公園までやってきました。
遠方に、なにやらろうそくのような形をした岩が見えました。
立神岩(たてがみいわ)という観光名所のようです。
夕日が当たる頃には、まるでろうそくに火が灯ったような幻想的な光景がみられるようです。
この公園に居られたのは、わずか5分足らず。
というのも、日差しを遮る場所がなく、カンカン照りで頭がクラクラしてきたためです。
飲み水も無くなってしまい、熱中症になりそうだったので、
急いで駅へ引き返すことにしました。
帰りの道は、同じ1kmとは思えないほど遠く感じました。
着ていたTシャツは汗びっしょり。
喉は乾くしお腹は空くしで、バテバテでした。
すると、駅からほんの100m足らずの場所に、スーパータイヨー枕崎店が見えました。
まるで砂漠でオアシスを見つけた瀕死の旅人のように、
タイヨーの看板を目指して最後の力を振り絞って歩きました。
店の中に入ると、当たり前ですが、エアコンが効いています。
思わず、
「あ~、生き返った~。」
と声が出てしまいました。
更には、スーパーに入ったとたん、理性が吹っ飛び、
予定になかったおむすび2個と、ペットボトルの炭酸水を衝動買い。
エアコンの効いた列車に乗って食べようと、
そそくさと駅に向かいました。
ようやく食べ物と飲み物にありつけると思いきや・・・。
というところですが、既に4,000文字を超え長文となってしまったので、
今日はこの辺までにしておきます。
ここまで読んでくださった読者の皆様、いつもありがとうございます。
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