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日本の食料自給率を改めて考えてみる
食糧自給率を精度をまずは上げよう
さて、今回は「日本の食料自給率を改めて考える」という話をさせていただけたらと思います。
現在、2023年の日本の食料自給率ってみなさんご存知の通りかとは思いますが、低いんですね。で、どれぐらい低いかというと、38%となっています。
ただ、この数字は結構一人歩きしているというか、正確な数字じゃないって思ってます。
というのも食料自給率の定義が、なかなか認知されていないんですね。
なんとなく、食料自給率が38%というと、38%以外、つまり、62%が海外の食べ物になっているということになります。
でも本当にそうですか?
なんか38%と聞かせれてるから、そんな気がしていますが、実際にスーパー行った時に、並んでいるものが62%海外のものって感じたことがある人は少ないんじゃないかなって思います。
ここに数字のマジックというか、定義のマジックがあるんですね。
この自給率って、量じゃなくてカロリーベースなんですね。
つまり、コンビニとか行くと大体全てのものにカロリーが書いてあると思うんでけど、その数字の合計なんです。甘いもの、脂っこいものってカロリー高いイメージありますよね。そのカロリーです。
そして、今回大事なのは、野菜も、肉も魚も全部一緒にされてカロリー計算されているという点だと思います。
野菜のカロリーって知ってますか??
野菜の種類によっても違うんですが、100gあたり10〜30キロカロリーくらいあるんです。
一方で、お肉はどうかというと、牛肉、豚肉、鶏肉でも違いますし、部位でも違います。油多いところとか高カロリーです。一方で鶏胸肉とか低カロリーで有名なんですが、それでも100gあたり200キロカロリーあるんです。
牛肉なんかになると300キロカロリーとかのところもあるんです。
同じ重さで10倍くらいカロリーって違うんです。
そこでカロリーベースの食料自給率38%って話をしていてもですね、話がすすまないと僕は感じちゃいます。
なんですかね、地球上の動物の平均体重はいくつです!みたいなこと言われて、例えばそれが10キロです!人間は平均より重すぎます!頑張って痩せよう!みたいこと言ったって、そうはならないじゃないですか。
ちなみに、本当にどうでも良いんですけど、地球上の動物の総重量を計算してみたっていう人がいるんです。
そうしたらざっくりだとお思いますが、ざっくり100億トンだそうです。
で、さらにびっくりなのが、微生物と細菌の地球上の総重量は400億トンだそうです。
あんなに小さいのに、重さは4倍もあるというか、チリも積もれば・・・なんですね。
話を戻すと、食料自給率ってそんなに簡単に高い、低いっていうのは少し雑すぎるという話がしたかったわけです。ここまではなんとなく最近聞いたことある人が増えていると思うので、知っている内容だったかもしれません。
なので、もう少しだけ細かく数字を分解する必要があると思います。
2つあります。
まずは、種類別にみること。そして重さでみること。
「野菜」「お米」「肉」「魚」の現実を見る
種類別というのは、「野菜「肉」「魚」ごとに調べてみること。これをすることによって、各業界がどんな感じなのかがわかるかと思います。
次にカロリーではなく「重さ」で比較すること。種類で分けた時点で、カロリーでも良いんですが、野菜に関していうと作物にお米が含まれるとかなり数字がずれてきてしまいそうです。なので、今回は重さで調べてみたいと思います。
そして、それぞれ重さベースで「野菜」「お米」「肉」「魚」の食料自給率を調べてみました。
野菜が79%。お米は97%。魚介類52%。牛肉35%(9%)、豚肉49%(6%)鶏肉64%(8%)という数字になります。
これでかなり正確な自給率が見えてきたと思います。
野菜、やっぱりスーパーに並んでいるのは国産が多いですよね。関東圏に住んでいたらやっぱり茨城県産、千葉県産とかやっぱりみますもん。これは、野菜が生鮮食品、つまり腐りやすい物だから、海外から輸送するのって難しいんですね。
なので、野菜の自給率はかなり高いと思います。
続いて
お米も97%とかなり、ほぼ自給できているかなって思います。大体、みんな日本のお米を食べているし、売っていますよね。
続きまして、
魚介類52%。これも僕の中ではイメージ通りです。スーパー行くとノルウェー産とか海外の表記半分くらいみます。
そしてお肉類。これもイメージ通りです。
牛肉35%(9%)、豚肉49%(6%)鶏肉64%(8%)。
こんなふうにですね、野菜もお肉も魚も一緒にしたカロリーベースでは見えてこなかった食料自給率38%の世界はですね、しっかりと分類してあげると、スーパーに並んでいるイメージ通りの数字にかなり近づいたんじゃないかなって思います。
日本の自給率は38%どころじゃない不都合な真実
ところで、みなさんお気づきかもしれませんが、お肉の自給率をお伝えした時の括弧の数字何?ってなってませんか。鋭い人、勉強家の方はご存知かもしれませんが、ここでさらに面白い話です。
牛肉35%(9%)っていっていたこの数字。実は、牛さんが国産の飼料、ここでいう飼料っていうのは牛さんが食べる草とかのことですね、国産の飼料だけで育った牛のことをさします。
牛さんってめちゃくちゃ草食べるんです。で、自給率を考えるときに、牛さんが食べているものが外国産のものだったら、実質、それって外国産の牛と言ってもおかしくないですよね。食べているものが外国産のものですから、あとは牛さんがどこにいるかってだけの話です。なので、厳密にいうとこの括弧の中っていうのは、国産の、つまり日本の飼料で育った純粋な日本で育った牛さんの量ということになります。
つまり、もう一度申し上げますが、
牛肉35%(9%)、豚肉49%(6%)鶏肉64%(8%)
というのは実質、純粋な日本での自給率ってめちゃくちゃ少ないんですってお話です。
これは全部1桁ですね。食料自給率って観点で現在みなさんが低い〜やばい〜って叫ばれていますが、この方が深刻じゃないないですか??だって、ただでさえ60%以上が外国産のお肉で、さらに飼料が外国産だから、もしも、飼料が手に入らない!って今後の戦争とかでなったら、日本の食卓からお肉はほとんど消えてしまうでしょう。そして、希少性は高まって本当にお肉の金額は手の届かない存在になってしまうと思います。
いかに大変なことかということが伝わっていると嬉しんですが。
ですが、なんと、ここからが今日の本題になります。
今、お肉の話でさせていただきました。ですが、お肉ってわかりやすいと思うんです。見えやすいと思うんです。牛さんっていうのが、草食べている姿が思い浮かぶから。
ただ、これがお野菜さんになるとどうですか?お米でも良いです。
先日の記事でも書きましたが、普通の農家さんて種を蒔いて、肥料撒いて、生育して大きくなったら収穫して出荷する、というのがお仕事ですって言いました。興味ある方は過去の記事を探してみてください。
はい。お気づきかもしれませんが、お野菜さんたちにとっての飼料っていうのは、そのまま肥料ですよね。この肥料ってほとんどが外国産なんです。
あれ?やばくないですか??
そうなんです。今、お野菜とお米の重量ベースの自給率、79%、97%ってめちゃくちゃ怪しい数字じゃないですか?これ、調べてものっていないので、書くことができませんが、括弧の中の数字、ほぼ0%になると思います。0.001%くらい?そんなにあるかなぁ。
繰り返し言いますが、やばくないですか?日本の自給率。
いや、考えてみたんですけど、多分0%って書けなかったんだと思います。
書いちゃったらもう終わりだもん。
自給しているようで、まるで自給していない。
それが日本の農産物の現実です。
なので、現在、肥料が高騰して農家は苦しんでいますが、それって本当に外国の肥料に頼り切っているからなんですね。でも、僕ら八ヶ岳ピースファームみたいに肥料に頼らず栽培している農家さんもわずかにいます。だから、本当に世の中が大変になった時に、僕らの野菜、生産活動が日本人の食事のベースになるのかもしれません。
その時になってからは遅いですから。僕らもいますぐ全員分は無理ですから。
そんでやばい時だけ、頼らないでください。笑
今からそういう農家さん、僕ら八ヶ岳ピースファームじゃなくていいので、そういう農家さんと今のうちに繋がっていた方が、良いのかなって思います。具体的にいうと、地域資源で循環型の農業、とか持続可能な農業をやっている農家さんがこれから強いと思います。
ただ、そういう農業やっている人たちって、規模が小さいことが多いのですのでお早めに。
という訳で、今日は「日本の食料自給率を改めて考えてみる」という話をしてみました。
38%とか言ってる場合じゃなくて、ほぼ0だよっていう現実でした。
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