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【平和ビジネスへの道】#11 ラッキーアイアンフィッシュ
こんばんは!かほりです。
もうすっかり秋です。食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋ともいわれていますが、気候的に過ごしやすくなるため、いろいろなことにチャレンジする気が起きてくるのかもしれませんね。
さて、本日はラッキーアイアンフィッシュについてご紹介します。
■抱えている問題
カンボジアでは、全人口の約半分が鉄分不足と言われている。貧血になると、極度の倦怠感やめまいを引き起こしたり、出産時の合併症が引き起こされたりする危険性がある。
鉄分は特定の食品やサプリメントによって簡単に摂取できるが、主に魚と米からなっているカンボジアの地方の食生活で、十分な鉄分の摂取は難しかった。
■着眼点
調理中の鍋に鉄の塊を入れることで、鉄分が放出される。それが食品や水分に混ざることで十分な鉄分の摂取が可能となる。
しかし、ただの鉄の塊は見た目が悪く、食欲もそそらないため、だれも使用してくれなかった…。
もっと、みんなが料理に使いたくなるには?
彼らの食文化に目を向けてみると、彼らがよく食べている魚「カントロップ」は、カンボジアの幸運のシンボルだった。
■解決策
鉄塊を魚「カントロップ」の形に成形したラッキーアイアンフィッシュを作成した。
すると、人々が鍋やスキレットに入れて使い始めた。
原料の大部分はリサイクルされた自動車部品でできていて、5年間効果が持続するという優れもの。
■結果
ラッキーアイアンフィッシュを使っている地域では鉄欠乏性貧血が50パーセント減少。
既に1万2,000匹のラッキーアイアンフィッシュが流通網に乗っており、ほかの東南アジア諸国やインド、東アフリカにも拡大する予定。
デザインの力はすごい。
健康維持に役立つとわかっていても、おいしくなさそうなものは使わない…というとても人間的なインサイトと捉えた解決策でした。
確かに、料理にただの鉄切れを入れるのは抵抗がありますよね。
ラッキーアイアンフィッシュのずっと前から日本には、南部鉄の鉄玉子という商品があります。
おそらく、鉄玉という言葉⇒鉄玉子というダジャレで作られたのではないかと予想しています。
調べてみると、今はキャラクターものの鉄玉も出ていて、なんとも日本っぽいなあと思いました。(アマビエの鉄玉もありました。早い。笑)
鍋でぐつぐつ煮られるドラえもんにキティちゃんにスヌーピー…ちょっと地獄のようですね。笑
その国の文化や、大切にしているシンボルを知ることで、その国の人々から受け入れられるかどうか、問題を解決できるかどうかが決まる、という面白い事例でした。
それでは、今日はこの辺で!
Peace!