SmartNewsのカスタマージャーニーマップを書いてみた
「SmartNews」については以下の2つについて記事を書かせていただいた。
◆「SmartNewsがヒットしている理由」
◆「SmartNewsのリーンキャンバスを書いてみた」
そして今回はタイトルの通り、カスタマージャーニーマップについてだ。
カスタマージャーニーマップについて軽く説明した後、すぐ本題に入ろうと思う。
◆カスタマージャーニーマップとは
顧客モデルごとに体験プロセスを旅に見立てて、時系列ごとに1枚の表にまとめる顧客行動の可視化フレームワークである。必要な理由としては、サービスを利用する際の一連の行動をユーザー視点から考え、そこから課題を見つけて、解決策を考えることに適しているからである。
◆これが「SmartNews」のカスタマージャーニーマップだ
◆ペルソナについて
「SmartNewsのリーンキャンバスを書いて見た」の記事では、カスタマーは幅広い層であると記載したが、今回は一番イメージしやすいペルソナにしてみた。
・毎日テレビニュースや新聞で情報収集している既婚35歳サラリーマン
・通勤方法は電車、片道にかかる時間は30分。
◆顧客の体験プロセスについて
ニュースアプリのため、アプリを認知してダウンロードをしてもらうのが目的ではなく、毎日利用してもらうことが目的のため、以下の4つにした。1つずつ説明していく。
①アプリを認知
②比較/検討
③ダウンロード
④定着
①アプリを認知
アプリを様々な人に利用してもらうには、その存在を知ってもらう必要がある。「SmartNews」をペルソナが認知するまでの顧客行動をまとめてみた。
◆アプリを認知するための行動&チャネル
【アプリを認知するための行動】
・TVCM
・友人からの口コミ
・ SNS
・紹介動画
【チャネル】
・テレビ
・Web
「すもうとニュースじゃなくてスマートニュース」のキャッチフレーズでTVCMを放送したことがある。この放送によりユーザーが大幅に増加した。
または、会社の同僚と情報交換や雑談の中で話題に上がったり、SNSで記事がシェアされたのを見て知ったりするのではないだろうか。
◆思考&感情
【思考】
・すもうとニュースではなくてスマートニュース!?
・なんか面白そうなニュースアプリがあるぞ
・最近よくこのアプリから記事がシェアされるなぁ
【感情】
・無関心
↓
・興味が沸く
お相撲さんと掛け合わせた、インパクトが残るテレビCMを見て、どんなニュースアプリだろうと興味を持つ。あるいは同僚との何気ない会話から、アプリの名を耳にする。その繰り返しにより無関心な状態から「どのようなアプリなのか」「どんなことができるのだろうか」とどんどん興味が湧いてくる。
◆問題点
・覚えやすい名前になっているかどうか
・すもうのインパクトが強くなりすぎていないか
・サービス名で検索したら、上位に表示されるか
テレビCMを見た場合は、すもう専門のニュースアプリかどうか間違われないようにしなくてはならない。その改善策としては、サービスの画像を見せて、すもうではなくて、様々な情報が掲載されているニュースアプリなんだよ!と把握してもらう必要がある。
②比較/検討
「SmartNews」について認知することができた。次は「ダウンロードすることによって何ができるのか?」「他に似ていて良さそうなアプリはないのか?」という本当にダウンロードする価値があるかどうかの「比較/検討」フェーズに入る。
◆比較/検討するための行動&チャネル
【比較/検討するための行動】
・ネット検索
・動画検索
・App内検索
【チャネル】
・Web
・スマホ
スマートニュースというニュースアプリを手がかりに、ネットで紹介記事や動画を見たり、サービス紹介ページを見たりして、CMだけでは知りえなかった機能について調べる。さらに他のニュースアプリについて調べたり、比較記事を見ることによって、そのアプリの客観的な評価を調べることにより、ダウンロードすることを決意する。
◆思考&感情
【思考】
・すもうだけじゃなくて色々なニュースを見ることができるのか
・他にはどんなニュースアプリがあるのか調べてみよう
・実際に使っている人の声が聞きたいな
【感情】
・興味
↓
・高評価
◆問題点
【問題点】
・サービス紹介ページではアプリの良さを伝えきれているか?
・他のニュースアプリとの明確な差別化はできているか?
・ユーザーはレビューは高評価?
ユーザーはアプリについてとても興味を持っているため、アプリの良さを明確に伝え、いかにダウンロードさせたいと思わせるかが重要だ。レビューでの評価も重要な判断基準の1つなので、疎かにしないでレビューでの意見を反映させたりして、サービスの改善に努めていく。
③ダウンロード
アプリの認知〜比較検討を経て、他のアプリではなく、ダウンロードをしようと決心した。あとはダウンロードまでの導線がスムーズかどうかが重要だ。
◆ダウンロードするまでの行動&チャネル
【ダウンロードまでの行動】
・App Store (iOS)
・Google Play (Android)
【チャネル】
・スマホ
Web版はないので、「iOS」か「Android」のどちらからダウンロードすることになる。iPadからも利用可能である。
◆思考&感情
【思考】
・無料だけどダウンロード後に料金取られるのかな?
・どこからダウンロードすれば良いんだ?
【感情】
・興味
↓
・苛立ち
↓
・喜び
ユーザーはダウンロードをしてくれる気でいるので、その気持ちが冷めない内にダウンロードへの導線をしっかりと作っておくことが重要である。
◆問題点
【問題点】
・ダウンロードだけでなく、利用料も無料であることを伝えられているか?
・サービス紹介ページではダウンロードするための導線が明確か?
ダウンロードまでの導線がわかりやすい仕様になっているかは、どのサービスやアプリにも当てはまる重要なことである。
④定着
◆定着するための行動&チャネル
【定着するための行動】
○習慣
・通勤時間
・お昼休み
・帰宅時間
・夕食前
・就寝前
○通知
・朝、昼、夕、夜の通知
・速報通知
【チャネル】
・スマホ
ニュースアプリを見るタイミングは、主に2つに絞られる。
1つ目は「習慣」。ユーザーの好きな隙間時間に起動する。
2つ目は「通知」。アプリからの最新ニュースのポップアップ通知にて起動する。
時間と場所にとらわれずに、最新ニュースを見ることができるのはもはや革命的なことである。
◆思考&感情
【思考】
・会社の行き帰りを使ってニュースをチェックしよう
・1日4回通知のタイミングがあるのか
・お気に入りの記事は共有や保存したいな
【感情】
・快適
↓
・喜び
◆問題点
【問題点】
・通知設定はわかりやすく設定されているか?
・毎日利用しても使いやすい快適なUI設計になっているか?
・記事の共有までの導線はスムーズか?
通知が欲しいという人もいれば、不要な方もいる。どちらでも対応できるように、通知設定には力を入れるべきである。
以下の画像はダウンロード時のままの通知設定画面である。
以下の画面のように一番上に「オフ」があるため、特定の時間に対して通知するしないに関しての操作は問題なさそうだ。
◆まとめ
これまでにヒットしている理由やリーンキャンバスについても記事を書いた。「SmartNews」というサービスを深堀りして調べてみて、改めて思うことは「ジェネラルニュースメディアの真骨頂」であるなと!今となっては様々なニュースアプリが当たり前に普及している。これは素晴らしいことである。
ニュースを時間と場所にとらわれずに見ることができるのは、日々の生活の限られた時間を最大限有効に活用できるためのアプリではなかろうか!
次はニュースアプリ「Gunosy」シリーズについて投稿予定だ。
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