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外集団均質化効果(私の卒論より#2)

ステレオタイプと偏見(私の卒論より#1)続き

この認知傾向に注目した研究の一つに外集団均質化効果がある。

私たちは社会生活を営むなかで自分が含まれる「内集団」と、自分が含まれない「外集団」を形成していく。そして、内集団と外集団を形成することが、それぞれの集団の印象の違いを生じさせることが知られている。その集団による印象の違いを生じさせる理由の一つに外集団均質化効果がある。

外集団均質化効果とは、例えば私たちは自分が女性であれば「男性はみんな○○だ」、自分が男性であれば「女性はみんな○○だ」というように、外集団の人たちは「皆同じ」と思いやすい傾向のことである。このように、自分が属する内集団には、多様性・複雑性があると認知するのに対して、外集団については、皆似通っているように考える傾向を「外集団均質化効果」という。

唐沢(1996)は、「名古屋人ステレオタイプ」「大阪人ステレオタイプ」を題材に、外集団均質化効果について検討している。たとえば名古屋人であれば「家柄・格式を重んずる」「中日ドラゴンズを応援する」、大阪人であれば「金銭感覚が鋭い」「早口」などの一般に典型的と思われている行動文のセットを作成し、名古屋在住の学生と大阪在住の学生に配布して、それぞれの地域の行動文が名古屋の人・大阪の人の何%に当てはまるかを推定するように求めた。その結果、名古屋の学生・大阪の学生共に、外集団についてみたときのほうが、典型事例はより多く、非典型事例はより少なく見積もっており、外集団均質化効果を確認している。

(「外集団均質化効果におけるバイアス盲点現象の検討」より)
「外集団均質化効果」の原因(私の卒論より#3)続く

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