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山田写真製版所でPD熊倉さんにお話を伺いました。

今回の印刷について、山田写真製版所のプリンティング・ディレクター 熊倉桂三さんにどこをどう見れば面白いのか、この辺りが普通の印刷と違うよっていう感じのことを簡単にご説明頂きました。

4色印刷の方から説明します。
これは高色彩インクというインクを使っていまして、普通の印刷にはプロセスインクと色幅の広いインクの2種類のインクがあります。
今回はかなりビビットな色気を表現しようというところがありましたので、オリジナルのデータよりはるかに色を立てた感じの版作りを心がけています。
見て頂いてもわかるように非常に鮮やかな色として、オリジナルにはないディテールの色を出していますので写真家の意図とは少し違うかもしれませんけど、鮮やかな色として観る人を楽しませることが出来ると良いのではないかということを念頭に置いて設計をしています。

モノクロのダブルトーンの方ですが、金の中でも色んな種類があるのですが今回はあえて赤金という色をチョイスしました。
これをすることによって、普通のダブルトーンの表現と違い、出来上がった印刷を見ると、やはり何か不思議な「写真」というものがそこに表現されたんではないかと思います。
これは私にとっても、とても面白いチャレンジであったので、観る人が「これはどんな風に印刷したのかな?」と想像しながら見て貰えると奥の深い印刷物が楽しめるのではないかと思います。
また写真家の作品の持っている特徴を強調はしていますが、その素材の良さをもっと引き出すにはどうすればいいのかということに力を入れて作った印刷になっています。

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