過去(続き3)

嫌だなと思っている学校生活。
私の小学校時代の土曜日は給食無しの半日。
私の楽しみにしている日でもあった。ある土曜日の帰り道、踏切で電車の通過を待っていた。
この踏み切りを渡り目の前の横断歩道を渡れば家だ。私の家はメインの道沿いにあり駅もすぐ側、電車を通過する時に外で手を振ると運転手さん、車掌さん、時にはお客さんが手を振り返してくれたり、汽笛を鳴らしてくれることもあった。私の日常の楽しみな一つでもある。
お昼ご飯は何かなあ♪と考える余裕さえある大好きな土曜日だ。
駅の側ということもあり、それなりに人も車もいた。
私の真横にはサラリーマンが2人乗った車が止まっていた。
突然、「お菓子をあげるからついておいで」と腕を掴まれ引っ張られる。
よく見るとその人は学校の側に住んでいる何時もお酒を呑んで酔っ払っている、ちょっと汚そうな近付きにくいおじさんだった。
嫌だと言っても掴まれた腕を離そうとしない。泣いている私を見ている人はいるけど誰も助けてくれない。
腕を引っ張る力は強くなるばかり。
このまま連れて行かれて殺されるのか?と
恐ろしい感情が頭をよぎる。
真横の車のサラリーマンがこちらを見ている。助けてもらいたい!!目で訴えても苦笑い。あ〜助けてもらえないんだ…。
もうダメか…と思った瞬間、聞き慣れた言葉が聞こえた。「ももちゃん!」泣いている私をみて駆け寄って来てくれた。
近所のおばちゃんだ‼︎
私は助かった…と安心した。そして掴まれている腕を離してくれおじさんを追いやってくれた。泣きじゃくる私をなだめながら家まで送ってくれ母さんの顔をみてさらに安心したのかもっと号泣した。
おばちゃんと母さんは、学校に連絡とか警察に連絡とか話しているのを聞いたが警察に聴取されたかは覚えていない。
でも翌週の学校で連れされそうになったと全体に報告と注意があったのは覚えている。
この事件と歩道橋の事で私は2つのトラウマがある。
何十年経とうと歩道橋を歩くのは恐く後ろを振り返るし、踏切など一人で待つときは壁を背中向け変な人はいないか落ち着けないし、確認してしまう。




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