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凡庸”映画”雑記「ジョン・ウィック:コンセクエンス」


”考えるな、感じろ!”と燃えよドラゴンのブルース・リーが言ったとか言わなかったとか。

この映画、まさにそんな映画だった。

今日、いまさっき、観てきたのだけど、アクションモリモリ、手抜き0%。こんなもんが見たいんでしょ?!と完全特化したフェチなサービス満載。

こうなると物語は無きに等しい。とにかくアクションを見せるための流れを作るために、必要悪としてのストーリーでしか無い、かもしれない。分からんけれども。

見ながら、よく体がもつなあと、キアヌややられ役やら、に拍手を送りたくなった。

で、不思議なのが、入り乱れての清々しい殺し合いを見せられているのに、最後の締めは結構グッときて、感慨にふける。完全に詰まった状態からの、驚きの結末。その、見事さに感涙。(そこまでは行かんけど)

一応、もう次は作られてないはずの終わり方はしたけれど、実は!なんて展開は予感させる。人気があればきっと再びというところだろうか。

今回の作品。かなり日本をリスペクトしていると聞いていた。

日本のことを気にかけてくれるのは、本当にうれしい。正直な話。でも、リスペクトと、実際は別問題。案の定、妄想の日本を見事に映像化。張り切って、紹介してくれるが、なんだかズレていて、苦笑いするしか無いという、いつもの状態に。

でも、好いてくれているのは、しみじみ分かるので、これ以上言うまい。

日本からは、真田広之。それと、イギリスで育っているけど、純粋日本人のリナ・サワムラ。英語と日本語を織り交ぜながら、しっかりと画面に立っていた。

真田さんは、いつもの必死で真面目な演技をしていて、良くも悪くもこのイメージで進んでいくんだろうと見ながら思う。でも、彼が軽快なコメディは似合わないだろうし。

リナ・サワムラがしっかり、アクション女優をしていたのが嬉しい発見。英語もネイティブに話せるし、これから国際女優になって欲しい欲望が芽生えた。

二人とも、頑張っている、よく、頑張りました。(すげ〜不遜な言い方)なんだけど、同じアジア人俳優として、一歩抜けていると感心したのが、この映画のほぼサブ主演的扱いのドニー・イェン。

香港のカンフー映画は全く触手が動かず、敬遠してきた身だけれど、この人の名前ぐらいは聞いたことがある。名実ともの香港を代表するスターだ。

見た目はパッとしないのだけど、話が進むたびにどんどん魅力的になってくる。魔法のような演技力。

変な力みがなく、飄々としながら、常に微かなユーモアと哀愁を漂わせ、掴みどころが無い。見ながら、こりゃ、格が違うなあと感心。

容姿や体格が欧米人に対して、ちっと貧相なアジア人だから、スクリーンでは影が薄くなりやすいのでけど、彼の存在感は全く薄れず、また、場違いでもなかった。

それと、殺陣なら我が真田広之と見ていたら、彼の動きのキレや、一捻りある戦い方に、これは負けましたと、勝手に頭を下げた。もちろん真田さんもすごいのだけど、爽やかさを感じるほどの軽妙さがある。

日本をリスペクトしたと言いながら、これは香港カンフーを愛した映画ではないか。なんて、思っちゃった。これはあまりにも邪な思いだけど。それほどまでに、ドニー・イェンの映画だった。

あと、ラスト近くの延々続くアクションに、日頃の疲れが出て、少しばかり寝てしまった。あんまりにも、同じ場面が続くのだから、仕方がないでしょう。と、言い訳。

で、結果どう立ったかというと、娯楽として拝見するには、極上の作品。とっても楽しめた。(少し寝たけど)結論として、

”考えるな、感じろ!”


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