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藤野 雅之『与那国島サトウキビ刈り援農隊: 私的回想の30年』


国境の島・与那国に1976年から2015年までサトウキビ刈り援農隊を送り続けた援農舎の記録。本書が出版された後も10年ほど続いたことになる。援農隊という名で、今も募集している自治体はあるが、本書はその元になる仕組みを作ったうちの1人が書いたもの。

沖縄変換直後に始まった活動である。沖縄とくに離島の人たちが変化に翻弄され苦境に陥った。それを助けたいという一心から生まれたボランティア活動だったが、国や県や県の思惑にもかなり翻弄された。島が自立するために何ができるか、何をすべきかすべきでないかということを悩みつつ続けた活動の記録。

もうすでに絶版の書だが、国際情勢という大きな流れの中で有志の活動をどう活かせるか考える際に、ここに書かれたことはとても参考になると思う。ぜひどこかで見つけたら手にとってほしい。


パクチー(P)コワーキング(C)ランニング(R)を愛する、PCR+ な旅人です。 鋸南(千葉県安房郡)と東京(主に世田谷と有楽町)を行き来しています。