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色名「紫」のイマイロ調査(最新色彩レポート)

色名は時代と共に変化するものです。慣用色は固定されることも多いですが、紫、緑、黄色といった一般名は変化することがあります。実際にポーポーが過去におこなったピンクのイマイロ調査があります。ピンクの色相が紫側によって変化していることがわかりました。詳細はこちらにあります。調査概要は無料で見られます。ポーポーの色彩研究マガジンをご購読いただくと詳細やレポートがダウンロードできます。

今回の調査概要はこちらです。みなさんが持っている「紫」という色のイメージを伺いました。色の好みではなく、紫という色についてです。

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60万インプレッションを超え、アンケートは58,000票も投票をいただきました。ご協力をいただきました皆さん、ありがとうございます。結果はDがもっともも多く42%、微差でBが39%の方は一般的な紫と認識されました。

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そもそもこのようなアンケートを実施させていただくきっかけになったのは、日本の伝統的な紫系の色がたくさんありますが、伝統的に使われている紫が明度の低めの暗目の紫であり、紫というとこのような伝統的に使われる紫を想像する人が多くいたからです。

伝統色に纏わる話を色の神様のおひとりであるムラサキガミサマに聞きました。日本文化と紫は色々と面白い話がたくさんあるらしいのです。日本の伝統色に青みの紫「江戸紫」と赤みの「京紫」があります。京紫は伝統的な紫を受け継ぐ色で「古代紫 」と呼ばれていていました。江戸紫は江戸時代、当時の今風の色なので「今紫」とも呼ばれていたそうです。実は江戸紫は出てきた当時は、赤い紫だったそうです。そして当時の流行だった青系に馴染んでいったとか。今度、他にも詳しくお聞きしたいです。

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ところが最近は、多彩な紫の商品が増えていく中で、紫という色の認識も多様化しているのではないかという仮説を持つに至りました。そこで、今現在、多くの人は紫という色をどういう色で認識しているかを調査してみたいと思いました。

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調査に使った色には、まずDとBという伝統的な紫を設定しました。Dは本紫、Bは杜若(かきつばた)色という色の類似色です。本紫は紫根染で染められた紫色のです。 ムラサキ科の「紫草 むらさき」の根で染められました。紫根染はとても手間がかかり高価なものであり、江戸時代には庶民は使用を禁止されました。庶民の羨望の思いが込められた高貴な色でもあります。杜若色はカキツバタの花で布地を染めていた。「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若」という言葉に代表されるように、優れていて選ぶのに迷うことをいうたとえです。和服、小物、お守りの色として伝統的に使われてきた背景があります。本紫よりやや赤によっています。

色は範囲であり、色辞典によっては色の出方が異なりますので、あまり細かい色名と色の一致はこだわる必要はありません。色を点で捉えるのは商業的に使う場合です。この色を駆除んにして本紫の色の明度を少し高くした色。スミレ色とも呼ばれることがあります。Bの明度を高くしたものはマンセル値の5Pの近似色であり、一般的に紫とも呼ばれる色です。ただし絵の具や色見本の紫とも異なることがあります。つまりどの色が紫かというクイズをしてるのではなく、すべての色は紫であります。傾向を知るために設定しただけです。

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B+Dの伝統的に暗めの色を81%の人が一般的な紫と認識しました。伝統的に暗めの色を紫と認識している人が多いということが考えられる結果が出ました。紫という色は多様化してるという仮説は、色相差においては青系の紫も赤系の紫も紫と認識しているという点でやや多様化しているともいえます。一方でも明度が高い色へのバリエーションはさほど広がっていない(多様化していない)と考えられます。たくさん頂いたリプライの中でも、AとCは「紫」ではなく、紫系の別の色として認識している人が大変多くいました。「紫」という色は明度、彩度がやや低くめの紫と考えているという傾向をみました。

この調査概要を動画にしてまとめてみました。

またこの調査結果は他にも面白い結果を教えてくれています。さらに詳しい分析結果を説明していきます。色彩研究会マガジンを購読くださるとご覧いただけます。

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