「魅惑の心理」マガジンvol.43(新型コロナウイルスに向き合う心理、好転する心理)
中国で発生した肺疾患を引き起こす新型コロナウイルスは、全世界へと拡大しています。国内でも連日、感染者の話が繰り返し報道されています。「自分を守らなくては」という不安感だけが高まり、ときに人は不合理なことをしてしまいます。欠品したマスクを探しに、複数の薬局をめぐり電車で移動しまくるなどは、その最たる例です。この不安感に負けずに、正しく情報を手に入れ、そして整理すること、そして冷静な行動をすることが、利益を最大に高めることにつながります。そして、不安なことばかりを考え、この状況に振り回されるのではなく、この危機をプラスに変えられていけないかを考え、未来に向かっていこうと思いました。心理学の見地から新型コロナウイルスに対して「我慢しないで欲しいこと」と「少しでも明るい未来を描けるようなもの」についてまとめてみました。
世界保健機関(WHO)によりますと、感染から症状が現われるまでの潜伏期間は最長で14日間。しかし、一部の研究者はもっと長くて24日間続く可能性があるともしています。発熱後、せきの症状が現われる人が多いようです。頭痛、息切れ、筋肉痛、倦怠感などをともないます。
WHOは新型コロナウイルスに感染した数万人のデータを基に、感染者の症状について推計しています。
・感染者の81%に軽度の症状が現われる
・感染者の14%に重度の症状が現われる
・感染者の5%が重症になる
死亡率は2%以下とみられます。この数字を「高い」と感じるのか「低い」と感じるのは、人それぞれだと思います。例えば、エボラ出血熱はアフリカでの流行では50~89%と非常に高い致死率を記録しました。季節性のインフルエンザは大変多くの人が観戦しますが、致死率は0.001%未満とも言われています。エボラ出血熱と比べるとかなり低いとも言えますし、感染経路が似ている季節性インフルエンザと比較するとかなり高いとも言えます。
この2%という数字も新型コロナウイルスは感染者数がわかっていないので、これから先、実はかかっていたけど検査しないから、わからなかったという人が非常に多い人と推測され、下がるのではないかとは思います。つまり報道されている感染者より実際は多い人が感染していて、致死率はここまで高くないと考えられます。しかし治療薬が確立していない状況で、致死率が仮に1%でもそれは強烈に恐怖を感じます。人は未知なものに対して不安を持つ思考を持っています。これは個人差がありますが、誰にでもある機能です。また致死率が必ず下がっていくという保証はありません。ウイルスの変異など何かの原因で上がることも十分に考えられます。ここは安易に考えられません。
感染とは外界からの微生物(ウイルス)が、人である宿主に本来はいないはずの部位に侵入・ 定着した状態、侵入・定着した後、宿主の栄養や機能を利用して安定した増殖を行い、宿主が発症するまでの一連の過程を言います。 ウイルスとは、遺伝情報が詰まった核酸 (DNAあるいはRAN)をタンパク質、脂質が取り囲んでいる粒子のことを言います。ウイルスはその構造からエンベロープ(脂質性の膜)のあるウイルス(エンベロープウイルス)と、エンベロープのないウイルス(ノンエンベロープウイルス)に分けられます。エンベロープウイルスは、アルコール消毒剤により膜を破壊するダメージを受けやすいのです。そのためアルコール消毒が効果的といいます。手洗いやアルコール系のハンドジェルが徹底した結果、今は季節性のインフルエンザシーズンでありながら、感染は非常に少なくなっているという結果もあります。こうした予防の意識が高まったことで、人はインフルエンザにもかかりにくくなったというメリットはあります。
さらなる予防の対応には専門家の意見を聞いて実施していくことが大事と思います。専門家でも意見の相違がいくつかある中で、専門でない私があまり情報を出していくのは好ましくないと考えますので、ここに関しては広げていかないようにしますが、心理面から考える対策としては、「不安に駆られて、不合理なことをしないほうが良い」と言えます。不安から軽度な症状で病院を回ったり、感染予防のためにマスクを買うために電車を乗り継いでマスクを下がる放浪の旅に出るのはよくないところです。
政府からの方針としても熱が出ても4日様子を見て欲しいという通達が出ていますよね。むやみに不安から病院に行くことは自らの感染リスクを高め、さらに他者にばらまく危険があり、医療機関の過度な混雑を生むからでしょう。私もそう思います。でも例外があることを感じて欲しいとも思います。人は合理的に説明ができなくても、心の中からSOSが出ることがあり、その声に耳を傾けて欲しいです。「この症状は明らかに、何かと違う」そんな強い思いがあったら、我慢しないで受診をされたほうが良いと思います。それは潜在意識から来る SOSかもしれないからです。
私も以前、大学2年生のときに、胃腸炎になり痛みが激しく、町医者に行きました。そこでは風邪と診断されたのですがどうもおかしい。何か強烈な違和感があり、家に帰ると痛みが強くなってきました。母は「医者が風邪というんだから風邪でしょう」と言って相手にしてくれませんでしたが、私は「できるだけ大きな大学病院に連れて行って欲しい」と懇願し、あまりの真剣ぶりから母は近くの大学病院に連れて行ってくれました。そこで精密検査をしたところすぐに入院になりました。あるウイルスが腸炎を引き起こしていたのです。後で聞いた話ですが、私が行った町医者には似た症状の人が運ばれ、同じ診断をされましたが、その人は本当に風邪だと思い家で過ごし、状態の悪化から救急搬送されたそうですが、残念ながら亡くなったそうです。こうした心の声を聞いて欲しいです。私は長いこと人をやっていて、同じような痛みも経験しましたが、「これは違う」と思ったことはその1回だけです。また人はこうしたときに夢を見て夢が教えてくれることもあります。複数回、体の病気を示唆するような夢を続けて見たら、注意してください。病院に行ってください。検査で見つからないこともありますが、諦めないでください。人の直感は実はすごいのです。夢を研究する専門家からはこうした報告が上がっています。これが「安易に考えないで我慢しないで欲しいこと」です。ほんの少しの不安で大騒ぎすることは自分も周りも幸せになりません。この違いについて敏感になって欲しいと思います。ですから基本的には政府の方針に従う。でも何が何でも従うことが絶対に良いということはないです。
さて、ここからは明るい話もしたいと思います。今回の新型コロナウイルスによっての新しい価値観が生まれる可能性も期待しています。
満員電車に揺られて、つまらない会議に出なくてはいけない会社はたくさんあります。実際、人は現状維持バイアスといって変化よりも現状維持を保ちたくなる心理があります。しかしこの新型コロナの問題で、テレワークなど遠隔の仕事を推進する企業も増え、「やってみたらできるじゃん」という企業が増加、今後はこうした働き方にシフトしていく推進力にもなりそうです。できなかった会社は、何が問題だっのかを検証し、そこを改善していく可能性も期待できます。また「熱が出たぐらいで仕事に出ろ」という企業も未だあるようで、そうした企業は批判の対象になっており、この問題を機に方向を転換して欲しい。そう思います。会社員としての働き方や企業に対する従業員の考え方が変わるきっかけになって欲しいと思います。人間は知恵がある生き物です。同じことを繰り返すのではなく、何かのきっかけでより良い社会に変わって欲しいと思います。
また消費増税に加え、このコロナの問題で、日本の経済はまた厳しい局面に向かうと思います。特に企業に依存していても、もう厳しい時代です。自分で力をつけて、セルフプロデュースをしていかないと、稼ぎにくい時代がやってきます。自分の武器を磨き、積極的に自分で企業していく、そんなきっかけになるのかもしれない。それが求められるのではないかと思いました。新しい武器を身につけて、これからの時代を乗り越えていきましょう。それがこの新型コロナウイルスに直面したときに人ができることだと思います。マスクを転売して一時的な利益をあげる生き方を選ぶのか、自分で何かを作れる人になるのかは大きな違いだと思います。
武器は色々なものがあり、どんなものでも良いと思います。人それぞれだと思います。ポーポー・ポロダクションの専門分野としてnoteでは『「魅惑の心理」マガジン』で最新心理を含めた心理全般を『色彩研究会マガジン』では色彩と色彩心理をベースにした様々な取り組みをしています。『色彩研究会マガジン』はオンラインサロンとしての性質もあり、皆さんの相談やビジネスを発展させることも考えていきます。ぜひご購読ください。何かの役に立てたら幸いです。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 や 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。
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