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農心連携事業って何?
皆さん、こんにちは!
Giftedの峯上です。
農心連携事業って何?という質問があり、今、休職中やひきこもりなどの生きづらさを抱えた若い方向けにこのnoteを書いています。
少し長くなりますが、宜しければお付き合いください。
私自身も二十歳のころ、SEとして大手IT企業に勤めていました。
良い学校、良い会社、人生うまくいっていると、当時はそう思っていました。
しかし、だんだんと仕事でミスが増え(発達のADHDが実はありました)、残業したり、帰ってからも新しいプログラミング言語の勉強、休みは死んだように眠る。サザエさんを見ると鬱々とした気持ちになり、夜遅くまで携帯を触り、目覚まし時計で起きれば布団の中で会社に行きたくないと葛藤する毎日を送っていました。
そんな生活を数か月続けたある日、急に目の前のパソコンに表示されている内容が理解できなくなりました。
これはおかしいと思い、心療内科を受診したところ【うつ状態】という診断があり、休職となりました。
そこから二年、復職に失敗、精神病院に入院するなどを経て、農家である実家に帰ることになります。
【農家にはなりたくない、SEというカッコイイ仕事をしたい】
そう思っていた私の、ひきこもり生活が始まりました。
何か資格を取って、一発逆転を狙ったものの、結局挫折したり。
鬱を隠して地元で就職し、ついていけなくてバックレたこともありました。
一年、ひきこもり。
最初は嫌だった農作業を、母からの【将来どうするん?いつまでこんな生活続けるつもり?】という小言も増えたため、しぶしぶ始めることに。
いやはや、ほんとつらかったなぁ。
当時、趣味だった漫画やアニメ、映画などが全く楽しめず、日々死にたいと思っていた私に、農作業は苦痛でしかありませんでした。
しかし、続けていくとだんだん体に変化が現れました。おいしくなかった食事や、家庭内の待遇や親との関係が良くなり、湯船に使ったとき、こんなに気持ちよかったっけ?と思えるくらい、人としての感覚を取り戻していきました。
本も読めるようになったりと体は回復しては来たのですが、根っこにある将来への不安や、劣等感、焦り、過去を思い出し、あの時こうすればよかったと後悔を反芻してしまったりと、気を抜けばすぐにまたひきこもり生活に戻るという、不安定な状態でした。
私が出会ったのは、認知行動療法実践ガイド:基礎から応用までジュディス・ベックの認知行動療法テキスト、ストレングスファインダーという本です。
今までは自分の能力が低い、自分はダメな人間なんだと思い込んでいたのですが、悪いのは【自分に合っていないやり方や認知の偏りのせい】だということに気づいたことから私の人生は大きく変わりました。
自分自身の認知の偏り、つまり思考の悪い癖が、改善に向かうための治療や改善するための行動を継続できないものにしてしまっていました。
完璧主義かつ0、100思考があれば、道具は揃えるものの、結局やらなかったり、他人と比べてどうせやっても無理とか、今思うとほんとに馬鹿な考えをしていたなと思います。
私はストレングスファインダーで、戦略性、着想、収集心、社交性、包含が強みだとわかりました。簡単なWEBテストを受けるだけで、結果が出るので、宜しければやってみて下さい。
私の場合、戦略と着想(アイデア)が強みとわかり、まずはそこから勉強することにしました。
自身の悪い思考の癖をどうすれば改善できるのか、ひたすら効果がありそうと思ったことは試し、なんとかそこそこ結果が出るまで継続し、一個ずつの成功体験を重ねました。
しかしながら、お金の不安に関しては、いくら思考を整えたとしても、解消されるものではありませんでした。
私は、何が出来るのだろうか?
人に対して価値を生み出すものは何だろうかと自問自答を繰り返しました。
はっと、私は高専生になった頃、周りはファッションに目覚める中、腕時計がカッコイイと感じ、ひたすら調べたという経験がありました。
当時、お金がなかった私は、ネットを駆使して、海外モデルの安い時計を買ったり、ポールスミスというブランドのデザインが気に入り、でも3~4万もするのでヤフオクで探したりしていました。
趣味として、いかに安く買えるか、電池交換はどうやったらできるのか、壊れた時計は安い、ではどうしたら直せるのか、傷をきれいに研磨するには……
とどんどんのめり込み、最後にはオーバーホール(分解修理)、研磨が出来るまでになっていました。
【そうだ、時計屋として起業すればいいんだ】
そうして私は、年商1400万を売り上げるまでになり、自立出来るようになりました。
ここまでお読みくださった方は、峯上だからできたんでしょうねと思うかも知れません。
なんでそんな私が農心の話をしているんだろうと思うかもですね。
私は、つらかった過去を忘れ、のほほんと日々暮らしていました。
ある日、高専時代の友人がSNSで、これから同級生の葬式に行ってくると投稿していました。
いったい、だれが?
すぐに電話をかけ、聞くと、私が当時、勉強でめちゃくちゃ世話になった友人でした。
彼は卒業後、大手ビル電気施工会社で働いていました。
【過労自殺】
その時の衝撃は今でも忘れられません。
私は鬱になり、でも今元気に暮らしている。
一方で、彼は死んでしまった。
あれだけ世話になったのに、いったい私は何をしているんだろうか。
今でも思い出すとつらく、悔しくなります。
彼の祖父が、墓掃除をしているさみしそうな後ろ姿。
お姉さんが
【もし和歌山に帰ってきても何とかなるって思えたら死ななかったかもしれない】
そうだ、そう思える【居場所】を作ろう。
2018年5月、ようやくGiftedの活動が始まりました。
そして現在、我々はシェアハウスを和歌山で4軒、長崎五島に1軒があり、関わらせていただいた人数は有償、無料を含めて60名を超えました。サポートに入らせて頂き、3か月以上継続出来た14名の方に関しては、就労率100%を達成しています。
もちろんGiftedとの合う合わないはありますが、変わりたいと思う方に関しては、変わることが出来ています。
我々はオーダーメイド型の伴走支援をさせて頂いており、うつ、ひきこもりなどで体力がなかったり、親との関係が良くなく、家でいるとストレスを感じる方を受け入れ、マイナスの状態から、シェアハウスで生活リズム、認知の偏りを改善、農作業で体力を作り、少しずつお試しで働きながら、自分に合ったライスワーク、ライフワークのバランスを取って、働けるようになっています。
【農作業は私の過去の経験から、体力を回復させる効果】
【シェアハウスでは孤独を改善し、自身の特性や障がいに対する自己理解や認知の偏りに気づき、改善するための勉強をピアサポーターと学び、生きやすくなる】
ひとりではなかなか難しいことでも、同じような経験を持つ仲間がいれば、きっと回復できます。
Giftedモデルを採用した居場所が全国に増え、その土地オリジナルの働く選択肢が増えれば、私の友人のように、自ら命を絶ってしまう若者はきっと減るだろうと考えています。
農心はおおよそ3か月で区切りがあり、継続も可能ですが、卒業もできます。
今回、定員5名のところ、一人卒業する方が出られたので、一名だけ募集をかけたいと思います。
また長崎の五島に関しては3名の余裕がございます。
宜しければ、私のツイッターへDM、お待ちしております。