知らなきゃ絶対に読めない「ひらがな」がある?
上にある見出し画像の看板と暖簾、なんて読むかおわかりでしょうか?
街中で見かけたことがある方も多いかもしれません。
1文字目は「生」ってのはなんとなくわかる。
2文字目はなにがなにやらわからない。。
3文字目は「む」に見えるけど、なんでか濁点がついてる??
ちなみに、写真のお店は「おそば屋さん」です。
ということは・・・
そうです、上の文字は「生そば」って読むのです。
読めねーー!!
「蕎麦業界には特殊文字が存在するのか!?」って驚いた方もいらっしゃるかもしれませんが、これぞまさに『変体仮名』っていう『ひらがな』なのです。
1・昔は「ひらがな」がたくさんあった?
平安時代に生まれたとされる平仮名ですが、当時は一つの音に複数の字母・字体がありました。
そして時が過ぎ明治時代になると「いっぱいあるとわちゃわちゃするし、教えるのも覚えるのも大変だよね……」という流れになっていったようで。。
そして、1900年(明治33年)の「小学校令施行規則第」によって、1音につき1字のひらがなを使うことが定められ、現在の平仮名(50音図)に統一されることとなりました。
それにより、この後、学校教育で使われなくなった平仮名は、変体仮名と呼ばれるようになります。
ちなみに現状使っているひらがなの元になった漢字は以下の通りです。
2・変体仮名ってどんなもん?
例えば「そば」という読みを例にとってみましょう。
現在の「そ」という平仮名は「曽」という漢字を元にできました。
ただ、この「そ」という平仮名だけでなく、明治初頭までは「そ」という音を示す複数の平仮名があったのです!
「は」の音もひとつじゃありません。現在使われているのは「波」からの崩しですが、お蕎麦屋さんで使われているのは「者」という漢字からきた「は」なのです!
「楚者゛」で「そば」と読むことはわかりました。まとめるとこうです。
3・戸籍で出会う変体仮名たち
戸籍を読み解いていくと、このような「変体仮名」がいくらでも出てきます。
手書きなので、すごく似てるのもある上に手書きだから汚い。
でも人名の場合は「は」の後だから「る」じゃないか?
とか
「ゆ」のあとだから「ゆみ」か「ゆき」か??
とか推測して「あー、ゆかだ!」となったりするわけです。
「い」はわかるけど、その後は・・・「く」か!!
それにしても「具」は崩れすぎ!!
推測して調べてみて真相を知り『ガッテン!』と納得する。
謎解きや推理ゲームのようでとても楽しい時間です。
3・それではここで問題です
それではここで、変体仮名を用いた現在でも見られる言葉でクイズしてみましょう!
以下の言葉、なんて読むでしょう?
ヒントはこちら!
それでは正解はこちら!
おわかりになりましたでしょうか?
今後、街で見かけた時は「あれはさ、変体仮名っていうんだぜ!」って胸を張って教えてあげてください!
いかがでしたでしょうか。変体仮名。
もしも古い戸籍や町で見かけた場合は調べてみると面白いですよね!
こんなところからも家系図に興味を持っていただけたら嬉しいです。
「難しいから読み解いてくれないか」といった場合は、お気軽にご連絡くださいませ!