意外とあるぞ クー・フリンにまつわる音楽大紹介
「ニーベルングの指環」や「牧神の午後への前奏曲」などなど、古今東西、神話や英雄の生き様は芸術の題材になるものである。 もちろん、我らがクー・フリンも例外ではない。
というわけで、今回はアイルランド伝説の英雄クー・フリンにまつわる音楽をゆるゆると紹介する(7月11日追記)。
① The Blood of Cu Chulainn~映画「処刑人」より
映画「処刑人」のテーマ曲。
法では裁けない極悪人に鉄槌を下す、アイルランド出身の兄弟が主役のアクションバイオレンス映画。タイトルからしてグロ多めに思えるが、実際はハチャメチャアクションギャグ映画なのでお子様が見ても安心である(?) 。
テーマ曲にクー・フリンの名が入っているだけあって、どこか牧歌的で、勇ましくも哀愁漂う曲調。二人の兄弟のアイデンティティだとか、無鉄砲さだとか、とにかく色々なものが詰まった超名曲。絶対に聞こう。
② Cù Chulainn the Hero~by Whisky Trail
一言で言えばスルメ曲。ジャンル的にはプログレなのだろうか、序盤はちょっと退屈だが、乗り越えた先にある中盤からの急展開が素晴らしい。あまりの開放感に、草原とか青空とか見えちゃう気がする。
③ Caoineadh Fherdia~by Deep End of the Ford
日本語で「フェルディアの嘆き」。アルスター伝説「クアルンゲの牛捕り」をテーマにしたアルバムからチョイスした、クー・フリンの親友フェルディアの後悔の歌。歌詞が見つからないので内容は分からないが、親友と戦うことになってしまった自らの選択を後悔してる歌だと思われる。多分。暗い。
④ Cú Chulainn~by Wûtas
恵まれたイントロからのちょっと笑える掛け声がクセになるスルメ曲。フン!フン! Wûtasはウィーン生まれのワイルドフォークバンドで、彼らの歌は神話の世界観に大いに影響されているそうだ。クー・フリンの歌以外も良曲ぞろいなので、ぜひ聞いてほしい。
⑤ Caoineadh Cu Chulainn~by ビル・ウィーラン
日本語で「クー・フリンの嘆き」。フェルディアに続いてクー・フリンも嘆いてしまう。アイルランドの伝統楽器イリアン・パイプスを用いた曲で、聴きながら眠るとアイルランドの夢が見られそうだ。
⑥ Cuchulainn~by Ron Korb
王道を征くケルトな音楽。クー・フリンがテーマの曲ってちょっと悲しげなメロディーが多いね。
⑦ Thunder Rising~by ゲイリー・ムーア
北アイルランド出身の伝説的ギタリスト、ゲイリー・ムーアによるハードロックソング。クー・フリンは歌詞の中に登場。
稲妻の如き活躍を見せるクー・フリンを讃える歌かと思いきや、そこはかとなく反戦歌っぽい雰囲気も。残された人々の悲しみが重要なテーマになっている気がする。多分。ダサかっこいい王道メロディーがたまらない。
⑧ Mo Ghile Mear~by ケルティックウーマン
おまけ。日本語で「すばやき戦士」。クー・フリンがテーマの曲ではなく、ジャコバイト蜂起を主導したチャールズ・エドワード・ステュアートを讃えた歌。私が勝手にクー・フリンのテーマでもあると思っているので紹介する。
貴方は私の愛しき戦士
急げ 我がもとへ すばやき戦士よ
(ケルティック・ウーマン「ヴォイセズ・オブ・エンジェルズ」より)
…と歌詞にある通り、勇ましく壮大、イングランドを倒し自由をもたらす英雄がやってくるのを皆で待っている、そんな曲である。
以上、私おすすめのクー・フリンミュージック集であった。
この記事では8つしか曲を紹介しなかったが、探せばもっとあるだろう。存在を知ってはいるがダサすぎてスルーした曲もある。
itunesやamazon musicで「Cuchulain」と検索すれば色々と出てくるので、ぜひお気に入りのクー・フリンミュージックを探してみてほしい。
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