見出し画像

エミリア・ペレス/4人の女優が一気にカンヌの女優賞に輝いた異例の映画

このトレーラー見ただけでは何にもわからないと思うので、、ネタバレというか、予告編のざっくりした翻訳をいうと。。。

メキシコのカルテル(コカイン売ってるヤクザね)の親分がもともとトランスジェンダーで、どうしても自分に正直に生きたいと、ヤクザなマチョ男から手術を受け、女性エミリアペレスに生まれ変わり(一旦死んだことになるのでこのあたりの法的処理をZoe Saldaña演じる弁護士女性がフォローする)それからの人生をどう生きていくのか?みたいな話なのです。

監督はジャック・オーディアール(フランス人)トレイラーこのダンスシーンなんなん?と興味津々でしたがこれ多くのセリフを歌いながら語るんですよ。

いわゆる「シェルブールの雨傘」のメキシカンノワール+LGBTも全部まぜてみたいな。その歌がまたいい。なんか最後は愛みたいな。もうこの年になるとあたしもそうなのよ。最後は愛でいいじゃんみたいな。もう細かいことはいわんから。。みたいな。

とにかく、出てくる俳優たちがリアルメキシカンだからそんな甘いものじゃない。しかしこの映画の主人公女優さん4人がカンヌ女優賞をとってるってのもすごいわよね。ほんとうにこの4人ともいいもの。Sororityというかこの女同士の連帯なのよ。カンヌでは女優賞だけではなく審査員賞をジャック・オーディアール監督がもらってる。とにかくカンヌ受け最高の映画なので好き嫌い分かれますね。

女優賞 アドリアナ・パス、ゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス
https://www.esquire.com/jp/entertainment/movies/g60894979/cannes-film-festival-2024-77th-palme-dor-and-other-results-list/

審査員賞を受賞した『EMILIA PÉREZ』の女優陣4名がこの賞を手にする異例の事態に。審査員長のグレタ・ガーウィグはグループに授賞した理由をこう語っている。「全員が輝いていて、全員がひとつのユニットであるように感じられたのです。彼女たちを切り分けることは、彼女たちが一緒に作り上げた魔法を台無しにしてしまうような気がしました。各人が際立っているとき、一緒になればさらに超越した存在になることがわかりました」

もちろんマリオン・マレシャルは噴いています。

グレタはみんなにあげたかったんだろうね。私がびっくりしたのはZoe Saldañaのダンスのうまさ。私この人単に、Gardian of Galaxyの緑の人。。ぐらいしかイメージなかったけど本当に素晴らしいわよ。ダンスが現代的だし映えるのお。振付もすごい良かった。
セリーナ・ゴメスもいい感じでビッチを演じてたけどゾエちゃんの上品な無表情演技には負けるわ。。

エミリア・ペレス(カルラ・ソフィア・ガスコン)は性転換手術にタイとイスラエルを候補に出すんだけど結局イスラエルでやっちゃったのね。バンコクのあの雰囲気じゃなかったのか。ここは他の人の意見を聞きたいわ。

音楽の使い方もいいし。とりあえずトランスジェンダーのゴツいのもそうだけど、彼みたいな特別な存在の見世物?(すまない)になってるような人が主人公でも(これはまだまだ申し訳ないけど私の中ではこういうトランスジェンダーというのはマイノリティなのでそう書いてしまう)、カメラには普段映画なんて縁がないような人がいろいろ入って見ないようなエキストラなのか、役者なのか、、そういう人たちがカメラに入って出てきてくれて嬉しかった。そう、それこそVIDAだよ。っておもえるような新鮮さがあったんですよ。

「ラ・ラ・ランド」っぽいんだけどテーマが暴力だったり格差だったりLGBTだったりそうなってしまう珍しい作品。

スペイン語だから字幕追うの大変でしたが、この女優さん4人ともの役割の中で女として毎日戦ってる。私もそのひとりかもしれない。って絶対思うから。女性は見て!

私の好きなTeleramaのおっちゃんとおばちゃんの映画批評(ベタ褒め)


いいなと思ったら応援しよう!

Rit'sko
このブログでは、パリでの日常や特別な経験を皆さんと共有することを楽しみにしています。もし記事を楽しんでいただけたり、少しでもお役に立てたなら、ぜひ応援の気持ちをチップで届けていただけると嬉しいです!いただいたご支援は、さらに充実した記事や新しい挑戦に活用させていただきます。

この記事が参加している募集