【医療従事者×○○】1000人インタビュー#1
はじめに
【1000人インタビュー】シリーズではどのような記事を発信しているのか
この記事は、医療従事者として働きながら外部活動を積極的に行っている方(バーベル戦略実践者)に対して行ったインタビュー内容をまとめたものです。
■バーベル戦略ってなに?
リスク・不確実性の研究者として有名なナシーム・ニコラス・タレブ氏が提唱している概念です。
医療従事者であるぼくなりの言葉でいえば、
『医療従事者として働きながら、もう一方で自分がやらずにはいられないと思うビジネス・趣味・社会課題などに対して活動していくこと』
といえます。
バーベル戦略を用いて働いている医療従事者を、「バーベル戦略実践者」とぼくは呼んでいます。
どんな方に読んでいただきたいか
✅外部活動(複業や社会活動など)を取り組みたいけど、どのように始めたらよいか分からないという方
✅働き方に悩んでいる医療従事者
主には上記の方に向けて記事を書いています。
もちろん、上記以外の方でも参考になるところがたくさんあると思います♪
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【バーベル戦略実践者へのインタビュー】の第一回は、理学療法士として働きながら、カメラマンとしても活動されている佐藤さん。
インタビューを通して感じたことは、バーベル戦略実践者として活動を軌道に乗せるために特別な方法は必要ない、ということです。
つまりは、誰でもバーベル戦略実践者としての活動を軌道に乗せることができるということ。
では、特別ではない、言ってしまえば誰でもできる「地道な方法」とは何か。
皆さんと共有したいと思います。
事例①:『理学療法士×カメラマン』の佐藤さん
現在の活動に至る経緯
理学療法士として働きながら、出張カメラマンとして北関東や軽井沢を中心に活動されている佐藤さん。
カメラを始めたきっかけは、元々登山が趣味で、登山中に写真を撮るようになってからだそうです。
ぼくは佐藤さんのインスタグラムをフォローさせてもらっていますが、「この人、いつ休んでるの?」って思うくらいカメラマンとして(他にもいくつか複業をされています!)精力的に取り組まれています。
では、ここまでカメラマンとして依頼をいただけるようなきっかけは何だったのでしょうか?
地道な戦略だからこそ得られる、「信頼」という必勝法
カメラに関してずぶの素人であるぼくは、カメラマンがたくさんの依頼をもらうためには、一種の「バズり」的なきっかけが必要なのではないかと思っていました。
ですが、佐藤さんがたくさんのご依頼をいただくために用いた戦略は、「地道」かつ「したたか」でした。
まず、佐藤さんが「カメラを仕事にしよう!」と決意して取った行動。
大きく分けて2つあります。それは、
■ビラ配り
■知人に無料で撮影⇒知人の知人を紹介してもらって低価で撮影
です。ね、地道でしょ。
まずは、知人が通っている美容室にビラを置いていただいたようです。
ぼくも同様のことをしたことがあるのですが、これ、意外と効果あるんです。
これはどんな仕事にもいえることですが、誰かに仕事を依頼しようと思う動機になるものは、人的資本(技術・スキル)だけではなくて社会関係資本(ネットワーク・信頼)によるところが大きいはずです。
ビラ配り、と一言でいっても、方法は様々です。例えば、近隣のご自宅にポストインしたり通行人に配ったり。
でも、佐藤さんが行った方法は、上記の方法よりもはるかに効果的だと思います。
何故なら、そこには「信頼」があるから。
どういうことか。
行きつけの美容師(美容室)を想像してみてください。
ずっと通っているということは、その美容師・美容室に対して、多かれ少なかれ「信頼」があるはずです。
その、「信頼」のある場所でビラを受け取る。
ここに、大きなポイントがあります。
つまり、はっきりと頭の中で明文化されてはいなくても、
「信頼している美容師が紹介しているカメラマンだから、信頼できるな」
と思ってもらえる可能性が、けっこうあるわけです。
そして、『知人に無料で撮影⇒知人の知人を紹介してもらって撮影』というアクションも、やはりポイントは「信頼」です。
もう、なんとなくイメージできるでしょうか。
いきなり、SNSで出張カメラマンの宣伝をしても、それだけでは集客は難しいでしょう。
なので、まずは「信頼」のある範囲から。そう、知人・友人です。
そして、その知人・友人の「信頼」をつてに、依頼を広げていく。
こういった方法は、特にバーベル戦略実践者にとっては、非常に重要で、基本となる方法だと思うのです。
バーベル戦略実践者の基本スタイルは、「小さく」そして「確実に」
ぼくが提唱しているバーベル戦略実践者は、医療従事者(に限らず、様々な本職)として働きながら、外部活動を積極的にされている方のことです。
もちろん本職があるわけですから、時間はかなり限られます。
だから、「小さく」始める必要がある。
といっても、バズりを狙って一気に集客を狙う方法は、不確実性が高い。
なので、「小さく」そして「確実に」始めることが大切です。
そのためには、いきなり遠くにターゲットを置くのではなくて、限りなく近い範囲、小さい範囲をターゲットにすること。
そして、そこを出発点として、紹介などを通して小さくではあっても確実にターゲットを広げていくこと。
佐藤さんとのインタビューを通して、バーベル戦略を実践するうえでの極意であり基本スタイルを学ぶことができました。
本業にはどのような影響があったか
楽しさという観点からいうと、理学療法士よりもカメラマンなどの外部活動の方が楽しいと正直に話す佐藤さん。
ぼくは、医療従事者のモチベーションの底上げを図るためには、バーベル戦略を実践する人を増やすことが必要だ、という仮説を立てています。
でも、多くの方が勘違いされていることが、外部活動の方が楽しくなったことによって、本業のモチベーションが下がってしまうと思っていること。
何故このような勘違いが生じるかというと、単純に比較対象がズレてしまっているからです。
確かに本業と外部活動で比較をすると、モチベーションは『本業<外部活動』になることもあります。
しかし外部活動を始める前後の本業のモチベーションで比較すると、
多くの方が『外部活動を始める前<始めた後』になります。
佐藤さんの場合で考えてみましょう。
コミュニケーションスキルを通じた、カメラマンと理学療法士の交差点
コミュニケーションスキルは当然ですが、医療従事者にとっても大切なことです。特に、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation:DX)が進んでいく中で、人間が行う医療の質は、コミュニケーションスキルに左右されるといってよいでしょう。
このように、コミュニケーションスキルの向上によって医療の質が向上することはもちろん、患者様からの信頼の構築によって、医療従事者のモチベーションも底上げされるでしょう。
一方で、医療従事者がコミュニケーションスキルを本気で学ぶということは少ないのが実情です。
外部活動を始めると、コミュニケーションスキルがおのずと高まります。というか高められないと、活動が続けられない。
佐藤さんも、カメラマンの仕事を通してコミュニケーションスキルが高まった実感があったよう。
そしてそれに伴って、患者様からの信頼度も上がり、モチベーションの向上に繋がったと話されていました。
バーベル戦略実践者だからこそ生じる、視点の変化
上記のコミュニケーションスキルに関連して、佐藤さんは本職の理学療法を実践するうえで視点の変化が生じたといいます。
それは、先輩・同僚の治療技術だけでなく、コミュニケーションスキルも注意深く観察し、良いところを真似しようとしたということ。
理学療法士としてのみ働いていると、ついつい視野が狭くなり治療技術面だけに注目してしまいがちです。
こうした視点の変化、柔軟なものの見方というのは、バーベル戦略実践者ならではなのかもしれません。
その他、佐藤さんとのインタビューを通して学んだ、外部活動続ける秘訣、外部活動をやっていて良かったこと、、、など色々と書きたいことがありますが、3000字を超えだいぶ長くなってしまったので、その辺は次回以降のインタビュー記事として投稿しようと思います。
まとめ
最後に、佐藤さんとのインタビューを通して得た学びをまとめます。
✅バーベル戦略実践者(医療従事者として働きながら、外部活動を積極的に活動する人)は、誰にでもなれる。
✅外部活動を継続し拡大させていくポイントは、「小さく、確実に」。
✅外部活動を通じて、コミュニケーションスキルが自然と高まる。そのスキルを医療従事者の仕事に活かすことで、モチベーションの底上げを図ることができる。
次回のインタビュー記事もお楽しみに♪
少しでも参考になりましたら、サポートして頂ければ幸いです。