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Deep gluteal syndrome:『深部臀部症候群』その定義と診断方法

▼ 文献情報 と 抄録和訳

深部臀部症候群は、深部臀部空間での巻き込みを伴う非椎間板性坐骨神経障害と定義される:システマティック・レビュー

Kizaki K, Uchida S, Shanmugaraj A, Aquino CC, Duong A, Simunovic N, Martin HD, Ayeni OR. Deep gluteal syndrome is defined as a non-discogenic sciatic nerve disorder with entrapment in the deep gluteal space: a systematic review. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc. 2020 Oct;28(10):3354-3364.

[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar

✅ 結論
深部臀部症候群(DGS)の定義
深部臀部空間での巻き込みを伴う非椎間板性坐骨神経障害
診断方法
病歴聴取(臀部後面痛、神経根性疼痛、30分座るのが困難)
✓身体検査(深部臀部空間の圧痛、座位梨状筋テスト陽性、Pace徴候陽性)✓画像検査(骨盤X線写真、骨盤MRI、脊椎MRI)

[目的]
DGS疾患定義およびDGS診断経路が曖昧であるため、臨床医は深部臀部症候群(DGS)の診断に自信を持てないでいる。本システマティックレビューの目的は、DGSの疾患定義を明らかにし、さらに一般的なDGS診断経路を定義することである。

[方法]
4つの電子データベースを用いてシステマティックな検索を行った。PubMed, MEDLINE, EMBASE, Google Scholarの4つの電子データベースを用いて系統的な検索を行った。適性基準としては、症例が明確にDGSと診断された研究を対象とし、レビュー論文および解説論文は除外した。データは記述的に示した。

[結果]
最初の文献検索では359の論文が見つかり、そのうち14の研究が適格性基準を満たし、臨床的にDGSと診断された853人の患者がプールされた。このレビューでは、DGSの疾患定義が3つの部分から構成されていることが判明した。(1)非椎間板性、(2)坐骨神経障害、(3)臀部深部における神経の巻き込み、の3つで構成されています。DGSの診断においては、5つの診断手順が見られた。(1)病歴聴取、(2)身体検査、(3)画像検査、(4)注射の反応、(5)神経特異的検査(筋電図)。臨床的にDGSと診断された症例では、病歴聴取(股関節後面の痛み、根元的な痛み、30分間座るのが困難など)、身体検査(深部臀部の圧痛、座位梨状筋テストでの陽性反応、Pace徴候の陽性反応など)、画像検査(骨盤X線写真、脊椎および骨盤の磁気共鳴画像(MRI)など)が概ね実施されていた。

[結論]
既存の文献によると、DGSの疾患定義は、深部臀部空間での巻き込みを伴う非椎間板性坐骨神経障害であることが示唆されている。また、DGSの一般的な診断経路は、病歴聴取(臀部後面痛、神経根性疼痛、30分座るのが困難)、身体検査(深部臀部空間の圧痛、座位梨状筋テスト陽性、Pace徴候陽性)、画像検査(骨盤X線写真、骨盤MRI、脊椎MRI)で構成されていた。このレビューは、臨床家がより自信を持ってDGSを診断するのに役立つ。

▼ So What?:何が面白いと感じたか?

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✅buttock painは、理学療法において難渋することが多い。その理由としては、疼痛の要因となっている因子が複雑に絡み合っていることにある。今回のような診断方法は、難しい検査はなく、比較的容易に診断できることが面白いところだと思う。さらに、DGSの診断がついていなくても、深部臀部空間の圧痛、座位梨状筋テスト陽性、Pace徴候陽性を認める場合には、主治医に報告し、DGSの可能性を考えることができる。上記の評価は、療法士が得意とするところであるから、Dr-Th間の連携も図られやすいと感じた。

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DGSって何?をもっと詳しく知りたい方は、こちらに記事が分かりやすいので紹介させて頂きます。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。今日も一歩ずつ、進んでいきましょう。

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