【紹介】予後予測研究の新常識!『TRIPOD』
📖 文献情報 と 抄録和訳
個人の予後または診断のための多変量予測モデルの透明性のある報告(TRIPOD):TRIPODステートメント
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DOI, PubMed(Full text), Google Scholar
💡 ポイント
📚 概要
[予測モデルのタイプ]
TRIPOD声明の大きなポイントは、予後予測研究において開発と検証を必ず行う、という点である。
この、開発と検証についてまとめると、
上記のようになる。多くの研究は、”開発”に着手するだけで、検証までに至っていないことが問題提起されている。
[検証(内的・外的)]
では何故、検証まで行う必要があるのか。
以下の図を参照頂きたい。
”開発”研究によって構築された予測モデルは、当然、母集団の中からある条件に沿って(あるいは無作為)にサンプリングされた中で作られたものである。そこには『過剰適合(overfitting)』の危険が潜んでいる。そのため、Validationとして予測性能評価が必要になってくる。
検証には『内的検証』と『外的検証』がある。
✅内的検証
TRIPOD声明では、「新しい予測モデルの開発では内的検証は常に行うべき」、と強く推奨されている。内的検証には、交差検証(Cross validation)、ブートストラップなどがあるが、詳しい説明は今回は割愛する。
✅外的検証
外的検証は、一般化可能性(Generalization)ともいい、多くの論文の考察で「本研究の限界」として記載されている。
サンプリング対象が同じで時間をずらして行われる外的検証は、TRIPOD声明では推奨されていない。
別の施設のデータ(場所的)や 別の独立した研究者によるValidationが推奨されている。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
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今回はTRIPOD声明の中でも、予測モデルのタイプでどのような研究が推奨されているかに着目して簡潔に記載した。
以前、予後予測に関する研究で以下の記事を挙げたが、こうした論文もいわゆる”開発”段階して行っておらず、内的検証がなされていない。
従って、ここ数年でパブリッシュされ、且つ由緒あるジャーナルであっても、臨床応用していく際にはまずは読者がTRIPOD声明を知り、その論文の妥当性を評価していくことが重要だ。
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医療従事者における道徳感についても記事にしていますので良かったら読んで頂けると嬉しいです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。今日も一歩ずつ、進んでいきましょう。
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