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#306 あの子は、どんな子?

あの子は、どんな子ですか?

教師にとって、「子どものことを知る」ことは、とても大切なことです。基本中の基本と言ってもいいかもしれませんね。学級の子はもちろんのこと、校内で関わった子について、参観授業で気になった子について、聞いたことありませんか?

「あの子は、どんな子なんですか?」

この質問って、的を半分外しているような気がするんです。

あの子は、どういう状態ですか?

例えば、廊下ですれ違った子にあいさつしたところ、返事が返ってこなかったとします。

「○○さんって、どんな子なんですか?」

「そうですね。人見知りなとこありますね。」

これだと、腑に落ちますよね。

では、こんな返答だったら、どうでしょう。

「○○ですか。いや~、もういつも明るく元気で、学級のムードメーカーですよ。」

「えっ!」

ってなりますよね。
どんな子であるかと、目の当たりにした言動が結びつかない!

特性と状態

僕が、子どもを知るために大事にしていることは2つの目で見ることです。

どんな子なのか(その子の特性)
どんな状態なのか(その子の置かれている状況)


どんなに明るい性格な子でも、40度の熱があっては口数も少なくなるでしょう。家で嫌なことがあった日は、表情が暗くなるでしょう。逆に、めったに話しかけてこない子が、家庭での明るい話題を教えてくれることもあります。

常に基準を更新し続ける

子どもを知るためには、一定の情報が必要です。学担であれば、数週間ですかね。ここで、その子の特性を仮に設定し、その後は更新作業です。どんな時に、どんな言動をとるのか。状態を把握しながら、特性を更新していく感じですね。この段階になって初めて、「あの子は、どんな子なんですか?」に応えられます。

「いつもは明るく元気ですよ。何かありましたか?」

「いや、廊下であいさつしたら、無視して行っちゃったんだよね。」

「あ~、やっちゃいましたか。普段はいいんですが、何か気に入らないことがあると、人の言葉が届かなくなっちゃうことがあるんですよ。」

特性と状態で語れるようになると、その子の解像度が上がりますね。
 

そうだ!
僕たち教師は、自分自身の特性と状態を知っておくことも大事ですよね。
子どもに聞いてみるとおもしろいですよ。
「先生って、機嫌悪くなると○○するよね~」とか出てきたら恥ずかしいなあ。

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