#291 情報社会を目の前に、一旦、立ち止まる
情報社会を生きる子どもたち
情報社会とは・・・
情報社会で生きていく力「情報活用能力」を養うことが教育現場に求めらえています。
現場のリアクション
ふむふむ。どうやら、避けては通れないようですね。
「私、パソコンとか苦手で、もうついていけない。」
「情報活用能力の前に、もっと大切なものがあるだろう。」
などなどマイナスな声が聞こえてきます。
一方で、こんな声も。
「情報はもうネットですぐに手に入るんだから、みんなはこんなことは覚えなくてもいいんだよ。」
小学生段階で、どこまで求めるのかで悩む方もいれば、自分で基準を設けている方も。
一旦立ち止まりますか
さて、この情報という言葉をどう捉えますか?
僕もいろいろ探していて、納得感のあるものを見つけました。
情報工学の世界では「DIKWモデル」というものがあます。そこでは、「データ」「情報」「知識」「知恵」を、それぞれ定義しています。
データ(data)・・・そのままでは意味を持たない数字、記号、シンボル(見える)
情報(information)・・・データを整理して意味づけたもの(理解できる)
知識(knowledge)・・・情報をまとめて体系化したもの(使える)
知恵(wisdom)・・・知識を正しく認識し、価値観やモラルに昇華したもの(行動できる)
インプットの手段を例にイメージしてみましょう。
新聞から得られる主なものは「情報」です。ここはいいですね。
次に、本や人から得られるのは主に「知識」です。これは、著者が自信の経験などを基にまとめたものです。ですから、3年後に読んでも使えるものがあります。教育書なんで数十年前のものでも今使えるものがたくさん!
最後に、読書などによって「知識」を増やし、自分なりの行動様式が形成されます。つまり、アウトプットすることによって「知恵」を増やすイメージです。
言葉を定義するメリット
情報活用能力をもう一度見てみます。
「世の中の様々な事象を情報とその結び付きとして捉え」
これは、「データ」を基にした「情報」のことを指しています。
「問題を発見・解決したり自分の考えを形成したりしていく」
つまり、ゴールには「知識」「知恵」があります。
決して、知識や知恵を軽んじているわけではないですね。これまで同様、知識や知恵の獲得を目指すが、その手段として情報と情報技術を活用しようってことです。
教育界では、なぜか流行する言葉があります。その際、その定義や解釈によって様々なリアクションが起きます。また、その言葉自体に拒否反応が起きることも。
そんな時は、まずは一旦立ち止まってみませんか。
そして、言葉の意味を整理してみます。
賛同するのも、拒否するのも、それからでも遅くないと思いますよ。
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