沖縄復帰50年
今日は沖縄の本土復帰50年という節目の日。
しばらく前から、いろんなメディアが沖縄のことを取り上げていた。
noterさんの記事にもこの話題が散見された。
実は私が沖縄の基地問題を詳しく知るきっかけとなった本が、山崎豊子の『運命の人』だ。いわゆる西山事件を取り上げた小説として読んだ。
モックンが主演でドラマ化もされたので、観た方もいるかもしれない。
4巻組で、最後の第4巻は少しベクトルが変わり、西山氏が沖縄に住んでこの問題に取り組んだという設定になっていた。(ドラマではこの部分は取り上げられてなかった)
それを読み、沖縄に米軍基地がこれほど集中していること、ずっと虐げられてきた歴史、経済的には基地に頼った暮らしであることなどを深く知った。
だから「最低でも県外」と口にした鳩山首相の気持ちはよくわかる。
それが理想であるということも、きわめて難しいということも。
今、ウクライナ問題で地政学リスクが注目を集めていて、沖縄の基地縮小への動きが少し止まる傾向にあるように思う。
それなら、せめて所得税の軽減であるとか、基地経済に頼らなくてよいようにもっと積極的な企業誘致であるとか、観光資源だけに頼るのではない振興策を講じられないものなのか。観光資源の場合、このコロナ禍では壊滅的な被害を受けたはずだ。
誰だって、近所に米軍基地など来てほしくないわけで、それを負担してくれるのであれば、応分のメリットを享受してもらう方向にもう少し日本全体で真剣に考えるべきだと思う。
西山事件については、法律の勉強を少ししていたときに「報道の自由」を問う憲法問題として勉強して知った。
佐藤栄作により、スキャンダルを大々的に報じられ、肝心の論点はもみ消された形になったが、結局はアメリカの公文書開示により佐藤首相とニクソン大統領の間に密約は存在していたことが明らかになっている。
昔から政治家とはそういうものだったのだなと改めて思ったし、マスコミも国民も結局はスキャンダラスな報道の方に注目してしまうのは今もって変わらない。
安易に流されてしまう国民性、なんとかならないだろうか?
まぁ、ならないよね。