400年前の錬金術師が見つけた蓄光鉱物が未来の明かりになるかもしれないぞ

光を蓄えてくれる物質は割とあるんだけれども、置き時計の針によく使われているのを見かける。寝る前に電気を消すとぼやーっと時計の分針が緑色に映っていて、しばらくするとすーっと消えてしまう。

あと、屋内の照明とかも蓄光素材が使われているのもあって、照明を消したら、緑のうっすら明かりがしばらく残っているので、ちょっと安心する。

光るモノが何かと好きな時期があって、懐中電灯を布団の中で光らせていたりもしたり、枕の下に懐中電灯を光らせたままで眠ってしまったら、電池が切れてしまったことも。

もちろん、夜光塗料を施していたモノも好きだったので、よくよく光を当てていては、暗がりに入って仄明るい緑色の光をじっと見ていた。


1603年頃、イタリアの靴職人のアマチュア錬金術師ヴィンチェンゾ カシアロロはボローニャ近くのパデルノ山で見つけた密度の高い石を精錬しようとしていた。錬金術師と言えば、文字通り金を作る人のことなんだけれど、やっぱり出来なかった。でも、精製した石が冷えたとき、カシアロロは日光にさらして、暗い部屋に持って行くと石は輝いていた。

そのボローニャストーンが世界で初めて人工的に精製された持続性発光物質だった。

で、1990年代になるとアルミン酸ストロンチウムという、何時間でも強い光を放つ蓄光材料が生まれる。

ヒートアイランド現象で問題になっている都市部の照明として、利用できるかもしれない。

2019年のレポートで駅の近くの講堂で暗闇で光る塗料を塗った場合にどうなるかとシミュレート。一晩中光ることで、照明に必要なエネルギーの約27パーセントを削減できた。

横断歩道や、踏切とか、標識にこのような材料が使われたらどうだろうと思うんだけれど、今もより強い光量と持続時間の長い材料を研究しているとのこと。

広告デザイナーがこの材料でクールな広告を作ってくれれば、流れが出来て、都市部の気温上昇の抑制もはかどるかな、なんて。


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