コミケの戦利品を紹介していく4 C101
おもえば、その昔のビッグサイトの付近ではまともな食事にありつけなかったなと思い起こす。きっと探せばあったんだろうけれど、少し前までは会場内の食事はイートインくらいで、ちょっと離れていかないとちゃんと食べられるところも少なかったと印象付いていた。
なにせ、食事時になれば、何万といる参加者がご飯を食べにやってくるので、どこも満席状態で並ぶ気にもなれなかった。重たい荷物を持って、また列に並ぶことにうんざりしていたというのも。
コミケが始まるまでは余り食べ物を口にしないようにしていた。おなかを壊したら、大変なタイムロスになるから。トイレの大便器はそれなりに行列が出来ている。ここは大きな会場なので、便器の数も二つ三つどころじゃ無い数をそろえているにもかかわらず、みんな、そんなに溜めてきたのかと言うくらいに行列が長い。
チケットで参加できていれば、便意には対応できるけれども、移動中に催したら、非常事態になる。戦利品を持ってトイレに行くことは余計に気を遣うから。
ふと思いついたけれど、男性向けの戦利品をもって、ポケットティッシュと一緒に大便所に行くという話は本当にあるんですかね。
サークル「Wimdac Studio」活動10年の軌跡。このサークルは「デザイン」を「解説する本」を制作してきた。本を作るに当たって、本文と表紙があればできあがるわけだけど、それだけじゃなくて、もっと自分が伝えたいことを表現するには知識と技術が必要になる。コミケには同人誌を作るノウハウ本を作るサークルも結構あるし、一目で手に取ってくれることが難しいテキスト系の同人誌の場合もレイアウトの基本的な知識を載せた本などもずっと昔から制作しているサークルは存在する。
何かを学ぶ時も最初はシンプルな方が入りやすい。そして覚えやすいワード。テーマは三つくらいが好まれている。この本は3つのテーマにまとめてあり、物理的に指が止まるように小口を3つに段段していた。これは製本してからカットしたわけではなくて、印刷の段階で紙の幅を0.数ミリ程ずらしている。ということは通常の規格では無いオリジナルサイズの製本をしているわけだ。印刷所からしたら、大変な手間のかかる製本だったけれど、印刷コストも3倍だったそうな。
サイズはCDアルバムが収まるジャケットサイズ程度。手に収まりやすい大きさで、見開くと視線の中央にテキストが収まっている。読者には余り疲れないように視線を余り動かさずにテキストを読ませていく工夫。
これを読んで、自分もやってみたいというモチベーションにつながったら、本書の目的は成功であるだろう。
デザイン系は読んでて気持ちがいいつくりにしている。デザインの定義は様々に変化していくけれど、人間がよりよい暮らしを見つけていく方法や目的、設計などの一連プロセスが大まかなところかな。こういうのは、ふだんよまなくても本棚に置いておきたい。
前回と同じ、9割シリーズの第3集。自分の作った同人誌をいかにアピールして、手に取ってもらえるかをまとめたノウハウ集。
このツイートが約1200リツイートを記録した。この内訳が公開されていて、27万のインプレッション、9000以上のエンゲージメント、3000以上のクリックがなされたとのこと。
27万人のTL流れたというのはまさに快挙の中の快挙。しかし、この中でリツイートしてくれたのは225人のうち1人の計算になる。結局、どれだけ衆目を集めるか、シンプルにそれつきる。この本は1000リツイートされる宣伝を目的としている。
Twitterにのせるには一目でわかる画像で勝負。やはり、テキスト流すよりも一目でわかる計算されたデザインしか勝たん。
作家の筆力も大事だけれど、魑魅魍魎が跋扈するこの創作界隈で、頭一つ抜けるためには、持てる力を出し尽くすことと様々な視点から学び取る度量がいるだろう。
アメリカのゴールドラッシュで一番もうけたのは、砂金を拾う人じゃなくて、スコップとジーンズを売った人だという。むかしもいまもこれからも、ノウハウに価値を見いだしている人は必ずいるし、この価値が理解できないうちは、筆力という特性だけで、この世界に生き残るのは難しいと思う。まあ、自分が満足できればいいけれど、宣伝力を付けて、もっとたくさんの誰かの心を動かせたのなら、もっとうれしいしね。