【リング型の虫除けは長時間有効】3Dプリンタで指輪型の防虫グッズを作ったぞ
小学生の頃に学校の行事でキャンプに行ったことがあって、そのときの持ち物に虫除けスプレーがあった。自然がいっぱいの野山の様な場所だったので当然。蚊やアブがいるわけで、刺されたら痛い目に遭うわけで、なるべくなら蜂の類いには逢いたくない。
自分の知っている中では虫の被害に遭った人はいなかったらしいけれど、蚊に刺された時にどうしても痒いので、血が出る程掻きむしったことは何度もあった。
防虫の成分はディートというものが使われていて、ちゃんと虫除けを考えるなら、このディートの含有量を見た方がよろしい。屋外なら30%配合されるとかなり強力。
でも、蚊やハエには効くけれど、アリや蜂には効かないという。
子どもにはディートはあまりよろしくないので、子供用に使える成分がイカリジン。日本では2016年に認可されて発売される様になった新しい成分。匂いが少ないので匂いが苦手なヒトに使えるという。
ドイツのマーチンルター大学ハレ・ヴィッテンベルクとドイツの研究機関ライプニッツ高分子研究所ドレスデンの研究チームは蚊を撃退する指輪の研究を報告した。
薬剤を混ぜた3Dプリンタで製造する指輪で、指にはめるだけで殺虫剤が放出されるので、蚊から身を守ることが出来るという。
使われた薬剤はドイツのメルク社が開発したもので、防虫剤「IR3535」を用いており、様々な害虫から寄せ付けない薬剤。この薬剤は肌に優しく、世界中で長く使われている。
従来の防虫剤はスプレーやローションにして、塗ることで保護効果が現れるけれど、だいたい数時間でしかとどまれない。なので、リングなどに薬剤を封入してカプセルにしてみようと考えた。
防虫効果を長時間持続させるためには、薬剤の蒸発をなるべく抑えたい。蒸発を抑えるために生分解性ポリマーを素材にした3Dプリンタで薬剤を混入させた。
実際にシミュレーションを行った結果、体温の37度の条件下で薬剤が蒸発するには1週間以上かかったとのこと。従来の虫除けグッズよりも長い効果時間を示した。
日本は蚊はそんなに怖くないけれど、よその国では感染経路になり、死につながる生物だから、蚊の防虫は大きな課題。リング型が全身に通じるのか少し疑問はあるけれど、手段はたくさんあった方がいい。