【ホログラムで医療演習】MR(複合現実)をつかって、世界初の医療演習を試みるぞ

最近、新作漫画にホログラムを使った近未来SFをみた覚えがなくて、その技術はすでに新鮮味がないのかもしれない。

ホログラムで電話よろしく対面同士で会話するシーンなんて、昔よく見かけたけれど、今は電話をする時って、顔を見られたくない事情の方が往々に合ったりする。

ホログラムを使って相手に話しかける時は、だいたいがメールなどの一方向通信だったりして、とても大事なことだから、身を映して訴えることが効果的ではある。

スターウォーズのオビワン・ケノービに送った親書はレイア姫のホログラムだったね。

いまホログラムを使うなら、親書を送るような仰々しい挨拶よりは、お互いのアバターに語らせるサービスの方が消費者をつかめるんじゃないかなと思う。


イギリスのケンブリッジにあるアデンブルックス病院で、ホロシナリオズというシステムで、医学生達がホログラムの患者を使い、演習を行っているという。これは世界初。

複合現実技術を用いて、ホログラフィック患者を使用し、次世代の医師、看護師、医療従事者の学習体験を向上させる可能性がある。

複合現実とは、現実世界と仮想世界を複合融合させ、相互にリアルタイムで影響し合う空間を構築させる技術。拡張現実ことARと仮想現実VRを合わせている。つまり、仮想現実と現実情報を同時に提供できる。これをMixed Reality、つまりMRと呼ぶ。

トレーニングモジュールとして、ぜんそくのホログラム患者をはじめに、アナフィラキシーショック、血管閉塞、肺炎のシナリオと続く。

従来は座学、マネキン、コンピュータソフトウェアなどのトレーニングが行われていたが、このホログラム患者もその学習リソースに匹敵するとのこと。

ベッドには実在する患者はいないが、MRヘッドセットをつけるとホログラムに映る患者がいる。この患者が何らかの症状を起こすので、それに対して未来の医療従事者達はこのシナリオをクリアしていく寸法。

まだまだ、ディテールがいまいちだけれど、座学やマネキンにと比べたら、大分リアル。実際の症状を見なくては、本来の経験にならないだろうけれど、これだけの詳細な映像なら、十分に参考になるだろう。

いずれは、もっと精細になって、あたかも人間が横たわっているように見えるくらいには成るだろう。このホログラムの技術、これからの仮想現実により没頭感を与えてくれるに違いない。

それは楽しみであり、怖いなとも思う。


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