【6時間で作る化学兵器】AIが6時間で40000種類の化学兵器を設計するぞ
未だに停戦のめどが見えてこないあの場所の紛争において、化学兵器の使用を匂わせる発言があったりと、きな臭さどころかより取り返しがつかない被害を想像してしまう。
化学兵器は第一次世界大戦から広く知らしめており、催涙剤から催涙ガスを製造すると、塹壕戦で戦線が膠着している突破手段として用いられるようになった。
毒ガスの開発で先んじたのがドイツ軍で、ハーパーボッシュ法による平時は肥料に有事には火薬を空気から作る方法を編み出し、ドイツ軍はロシア軍に対して初めて大規模な毒ガス放射を行ったという。
毒ガスは吸引しなければ良いのでは? という問いを自分も昔は思いついたんだけれど、やっぱり、ガスマスクが開発されると今度は皮膚に触れただけでダメージを与えるマスタードガスが出来た。これはびらん剤の一種で皮膚がただれてしまう。
催涙ガスを防ぐガスマスクのフィルターに浸透しやすい催涙ガスも開発されて、第一次世界大戦中は化学剤が約30種類も開発された。化学兵器による死傷者は130万人。死者は9万人に上るとされている。
第二次世界大戦においても、化学兵器の研究は続いており、ドイツの技術を基礎としてVXガスが開発された。オウム事件で何かと聞いたワードである。むしろ、サリンがよく知られていたけれど、このサリンも最後に使用を確認されたのが2013年のシリアの首都ダマスカス近郊に打ち込まれた。
未だに化学兵器に対して有効な対策はなく、使われたら甚大な被害は避けられない。死を免れても、生涯癒えることのない大きな傷を負ってしまう。戦争は武力の外交手段ではあるけれど、やり過ぎては行けない線引きが存在する。
医薬品開発のAIを悪役モードにして薬を開発させたら、40000種類の化学兵器を6時間で開発したという。そのうちにいくつかは、神経毒として特に強いVXガスに近いものも含まれていた。
スイスのシュピーツ研究所で起こした会議で化学や軍事の専門家が集まり、核や生物、化学兵器の現状や脅威を話あっているという。
米国のベンチャー企業「コラボレーション・ファーマスユーティカルズ」が中心となって、AIを悪役モードにしてシミュレーションをさせてみた。
これは世界に知らしべるべきだったのかと考えてしまうけれど、やる人はそういうことをすでに考えていたであろう。むしろ、バイオテロを画策している組織がいる可能性もあるなら、そのケースを想定することも考えるべきだ。
ここ最近になって、世間がいっきに混沌としてきたように感じる。何かが大きく変わろうとしても、備えておく必要性が大きく感じる。かたちに残るものだけでなく、こういった知識もあれば、対応して行動に移せるだろうけれど。
ただ、こういう情報をアジテーションに使う人間も少なからずいるわけで。