【スキを自在に】マウスの脳に電極をさして好意の対象を換えちゃうぞ

猿の惑星という超有名な映画があるのだけれど、半年ほど宇宙飛行から帰ってきたら、猿が文明を築いている惑星にたどりついたわけで、自分の仲間だった男は頭を手術されて、従順な下僕にされていたというちょっと怖いシーンがあったんだけれど、

猿が築いた文明のレベルはそれほど高いようには見えなくて、脳外科手術が出来ると言うことには違和感を覚えたのだけれど、ロボトミー手術なんかはそこまで難易度が高いものではなさそうだし、要は情緒に当たる部分をこわしてしまえば良いだけの話だから、たくさんの実験を行って安全に人格を壊す部分を見つけ出したんだろうなと思うことにする。

とはいえ、猿の社会はあまり衛生的には見えないし、感染症に対しての知識はあまりなかったのかなと。自前の抗体が強かったのかもしれないね。

ロボトミー手術はあまりにも悪さをする奴を頭からいじってしまおうという非人道的な方法だったんだけれど、これが後の世にも禁止されずに残っていたら、重罪に当たる犯罪者の多くが死刑の手前でこの手術を施されていたかもしれない。


アメリカ、デューク大学の研究で、マウスの脳に電気活動を測定することで、社会性と関連する脳回路と制御コードを発見した。

そして、発見した脳回路は光で強制的に活性化させると、マウスの社会性は変わり、ほかのマウスに対する友好度を制御することが出来た。

つまり、マウスの友達を意図的に選ぶことが出来てしまった。

相手をなぜ魅力的に感じるのか。研究チームはマウスの頭蓋骨に穴を空けて光ファイバーでコミュニケーション回路の位置まで差し込んだ。直接電気を流すわけではなく、ただ光を当てるだけ。

すると、マウスは嫌いな相手にも好意を示すことが出来た。

これは、おそらく人間にも応用が利く可能性が十分ある。

ヒトの好き嫌いを制御できるようになったら、それは楽園のようになるのかもしれないけれど、それを管理するシステムに掌握されてしまっている。

近い未来にメンタルを調整する脳外科手術が出来るようになったら、それは軍事目的に使われる特殊部隊に施される可能性や、暗殺の危険に常にさらされている独裁者が反対勢力にことごとく手術を施す。なんて言うこともあり得るかもしれない。

みんながみんな好きでいるというのは、なにかが違っている気がしてならない。ヒトは拒絶を恐れるものだけれど、好きしかない世界はなにか残酷なものを見てしまうような。


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