見出し画像

【木造人工衛星と宇宙での木材利用の可能性】木製の人工衛星を9月に打ち上げを予定しているぞ

概要

京都大学と住友林業が共同で進める「宇宙木材プロジェクト(LignoStella Project)」の一環で、世界初の木造人工衛星「LignoSat」の開発が進められている。この報告書では、国際宇宙ステーション(ISS)で行われた木材の宇宙曝露実験や、木材の宇宙空間での利用可能性について詳しく説明するよ。

プロジェクトの背景

2016年、JAXAの宇宙飛行士である土井隆雄氏が京都大学に赴任し、宇宙での人類の持続的活動に向けて、再生可能資源である木材の利用可能性を探るプロジェクトが始まったんだ。当初の目標は月面での木材利用だったけど、まずは木製の小型人工衛星の開発からスタートしたんだよ。

宇宙空間での木材の可能性

木材はアルミと同程度の強度を持ちながら、地上では「材質のバラツキ」や「狂い」、「腐敗」といった課題があった。でも、宇宙空間ではこれらの弱点が克服できる。なぜなら、宇宙には水分も空気もないから、腐ったり燃えたりすることがないんだ。さらに、木材は燃え尽きる際に有害な微粒子を発生しないため、スペースデブリ問題の解決にも貢献できるかもしれないね。

ISSでの木材宇宙曝露実験

暴露試験に用いられた木材試験体 京都大学・住友林業

2022年3月から約10ヶ月間、ISSの「きぼう」日本実験棟でホオノキ、ヤマザクラ、ダケカンバの3種類の木材を宇宙空間に曝露する実験が行われたんだ。この実験では、木材の耐久性を確認するために、極端な温度変化や宇宙放射線、強い紫外線、原子状酸素の影響を調べたよ。結果として、木材の劣化は極めて軽微で、材質は安定していたことが確認されたんだ。

木造人工衛星「LignoSat」の開発

木造人工衛星(LignoSat) フライトモデル 京都大学

曝露実験や地上での試験を経て、2024年3月に木造人工衛星「LignoSat」のフライトモデルが完成したよ。ホオノキを使い、日本の伝統技術である「留形隠し蟻組接ぎ」を用いてネジや接着剤を使わずに組み立てられているんだ。2024年9月に打ち上げ予定で、ISSから宇宙空間に放出される予定だ。「LignoSat」からは、木造構体のひずみや内部温度分布、地磁気、ソフトエラーなどのデータを取得し、今後の木造人工衛星開発に役立てるよ。

今後の展望

今後、「LignoSat」の運用データを分析し、木材の宇宙空間での利用可能性をさらに探っていく予定だ。また、木材の劣化抑制技術や高機能木質建材の開発も進めるんだ。これにより、地球上での木材利用の拡大や林業の発展にも貢献することが期待されるね。

結論

木材は宇宙空間でも十分に活用できる可能性があることが、この報告書から明らかになったよ。木造人工衛星プロジェクトは、木材の新たな可能性を切り拓くとともに、地球環境問題の解決にも貢献できる持続可能な取り組みであると言えるだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?