対人関係が不安定なパートナーに振り回されていませんか?
施設に入る僕の義理の母親の話しです。
ケアしてくれる介護スタッフのえり好みが激しいです。スタッフの方も勤務のローテーションがあるのですが、自分の気に入らないスタッフが入るととても不機嫌になります。
また、周りの入居者に対して、仲良くやり取りしていると思ったら、急に相手をこき下ろし、「あの人は本当に嫌な人だとか、いじわるだ」などと言い出すことがあります。
結果、入居して3年以上経過しますが、そんなことで、周りの介護スタッフの方を振り回し、また、他の入居者との関係も甚だ不安定です。
スプリッティングとは
義母のものごとの対応の仕方を、心理学では、「スプリッティング」といいいます。
スプリッティングというのは物事をゼロか100か、あるいは善か悪か、といった見方で見ることです。
つまり物事を二極化して捉える見方です。
素晴らしいかダメかと言い換えることもできます。
素晴らしくないんだったらもうそれは駄目だっていうことです。素晴らしいとだめの中間がないのです。
このスプリッティングしてる時のものの見方を、白黒思考という時もあります。物事を白か黒か止めちゃうわけです。中間のグレーがないわけです。
スプリッティングの状態にある時には、僕たちは他者のことをいい人か悪い人かという見方をします。
あるいは、敵か味方かというそういう見方です。
例えば、あの人はいい人だと思っていても、その人の悪いところを一つでも見つけてしまうと、あの人は悪い人だに変わってしますわけです。
スプリッティングは子どもの心理
ちなみに子供は、まだ心の構造がぜい弱なので、基本的にこのスプリッティングで世の中を見たりします。
例えば小学生なんかは親友といきなり絶交したりしますよね。
大人になってもこのスプリッティングをよく使う人にとっては、この世の中にはいい人と悪い人がいるわけです。
しかしこの世の中にパーフェクトな善人なんていないわけです。また100%悪人も存在しないわけです。つまり人は皆グレーな存在なんです。
いいところもあれば悪いところもある。
こんなふうに長所も欠点も含めた全体としてグレーな存在が人間なわけです。
そのグレーなものをグレーのまま見ることができるとすれば、これは大人の心理ということになります。
しかしスプリッティングしてるときはそういう見方ができないんです。
いわば子どもの心理です。
では、実際にパートナーがスプリッティング傾向にある場合、どんな問題がありうるのか、そして、どう対処すればいいのか、ということについては、次回以降の記事にてご紹介します。
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