こうすると距離感一気に縮まる!夫婦の会話での共感のポイント
前回の記事で、共感には2つあるということ、そして2つめの共感をできる夫婦はなかなかいない、ということをお伝えしました。
1.他人の考え・行動に,全くそのとおりだと感ずること。同感。
2.他人の体験する感情を自分のもののように感じとること。
1の共感は、「僕も、私もそう思う」という意味、
2の共感は、「それはうれしいよね、つらいよね」という意味、まさに僕らカウンセラーが行う共感です。
そして、実は、2の共感を行える人は、なかなかいません。
それがゆえに、2の共感を継続的にパートナーに対して行えると、この人は自分に寄り添ってくれているな、分かってくれているなと、一気に夫婦関係の絆を強めることにつながるのです。
今回は2の共感をする上でポイントとなることを伝えます。
共感を行う2つのタイミングとは
研究によると、親密で長続きできるカップルは、2つの場面で共感しあっていることが明らかになっています。
1つめは何かそれはどちらかが辛い経験や悲しい経験をした時です。
例えば、パートナーが体調が優れない、人から嫌なことを言われた、仕事上で理不尽なことに巻き込まれたなどのときです。
そんなときに、パートナーに対して、「つらいね」「悲しいね」と寄り添っていくのが、逃したくない共感のタイミングです。
2つめは、どちらかが、ちょっとした嬉しい経験、ちょっとした 楽しい経験をした時です。
例えば、子どもが学校で褒められた、満員電車でたまたま座れた、美味しいランチのお店をみつけななどです。
そんなときにもう一方が「良かったね」「嬉しいよね」と応じていくのが良いと言うことです。
さて、あなただったら、どちらの場面のほうが、共感しやすいですか?
これはひとによって、異なるかもしれません。
パートナーが辛いとき、しんどいときには、さすがに「助けなきゃ」といって寄り添うけれども、小さい嬉しかったとき、良かったときには、いちいち共感できないという方もいるかもしれません。
楽しい場面のほうが、共感できるけども、ネガティブな場面は、自分も辛い気持ちになってしまうから、ついつい「大丈夫」「気にすんな」と言ってしまうという方もいるかもしれません。
ポジティブな場面でも、ネガティブな場面でも、共感を意識することで、「この人は私のことを分かってくれる」「寄り添ってくれる」と感じることができます。
気持ちを込めて共感する
僕自身、「共感」が大事だと知ってから、妻に対して共感を意識するようにしました。
ところが、僕の妻からは、「あんたは気持ちがこもっていない」とか「本当にそう感じているの?」などと、突っ込まれることがありました。
これは僕に限らず、夫側が陥りがちなパターンです。
単に、言葉で「うれしいね」「つらかったね」というだけでは、ダメで、相手に感情を移入して、気持ちを込めて共感するということが必要なのです。
これを心理学では、情緒応答性といいます。相手の情緒(気持ち)に的確に応じていくということです。
また、情動調律ともいいます。
相手の情動(感情)に自分の気持ちをチューニングするということです。
大事なのは言葉ではありません。それを、どんな表情で、身ぶり手ぶりで、どんな口調で話しているかが大事です。
コミュニケーションでは、言葉そのものよりも、言葉以外の態度や口調のほうが圧倒的に影響力が高いということが知られています。
むしろ、言葉はほとんど発しなくても、相手が嬉しかった話しをしたときに、笑顔満面で応じたり、つらい話しをしたときに、自分もショックを受けたような態度を示すこのとのほうが、共感を示すこともあります。
共感は、他人の体験する感情を自分のもののように感じとることです。
しっかり、このような経験をしている相手だったら、どんな感覚を感じるだろうかとリアルに想像しながら、相手の感情をそのまま味わい、反応をしていくということをしていくと、共感力が高まっていくのです。
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