フランス・ロスを加速させる読書
こんにちは。週中の水曜日、皆様いかがお過ごしですか?
おうち時間が増えた昨今、趣味に割く時間も増えられたのではないでしょうか?
この記事を書いているのはパリシェモアの日本在住スタッフなのですが、世の中が今のような状況になる前は、年に2回はパリを訪れ、アパルトマンの確認やお客様のチェックインのお手伝いもさせて頂いていました。
昨年の3月下旬に帰国してからは一度もフランスには足を踏み入れていません。こんなにも頻繁にパリに行く機会があること自体、非常にありがたいことだなぁとしみじみ感じております。
そして行けなくなるとより行きたくなるのが人というもの。
思い出の写真を振り返ったり、現地の友人に連絡してみたりとパリを恋しく思う気持ちを募らせていましたが、とうとう読書でもフランスが舞台になっているものを読むようになってしまいました。
そんなわけで、今回はスタッフの独断と偏見でお勧めするフランスに行きたくなる読み物をいくつかご紹介したいと思います。
①ダ・ヴィンチ・コード
言わずもがな、ダン・ブラウンの代表作です。ルーブル美術館、サン・シュルピス教会がロケ地として選ばれています。ラングドンシリーズは原作を読んでいてもそうですが、ロケ地巡りをしたくなる作品ですよね。ルーブル美術館で映画撮影が許可されたのは今作が史上初だったそうです。ちなみに「モナ・リザ」は照明を直接当てることが許可されなかったため、撮影の際はレプリカを使用していたんだそうですよ。
サン=ジェルマン・デ・プレにあるサン・シュルピス教会も作中ではローズラインと内観が数秒映るのみですが、実はパリでノートルダム大聖堂に次ぐ規模を誇る大きな教会です。ドラクロワのフレスコ画、世界最大級のパイプオルガン、特に教会最奥にあるChapelle de la Viergeは大理石の聖母子像とライトアップがとても美しいのでぜひ見て頂きたいです。
②たゆたえども沈まず
原田マハさんの小説です。19世紀後半、栄華を極めるパリの美術界で浮世絵を売り込む日本画商・林忠正と助手の重吉。そして彼らと浮世絵を接点に、無名画家ゴッホと兄を献身的に支える画商のテオが出逢います。日本人画商がゴッホ兄弟の生涯にここまで絡んでたの?と美術史にはまったく明るくない私はうっかり信じてしまいそうになりましたが、あとがきで専門の方が「史実とは異なる」とバッサリ切っておられたので笑、あくまでアートフィクションとして楽しんでください。
献身的に兄を支え続ける弟テオと助手の重吉に焦点を合わせたストーリー展開なので、この二人に感情移入しながら読んでいると後半は本当に辛い気持ちになります。
随所にパリや南仏の地名や有名な印象派画家が出てくるのでパリの地理をなんとなく把握されていたりする方だとよりワクワクされるのではないでしょうか。パリ2区、9区、18区あたりを散策したり、オルセー美術館でゴッホの絵画に会いたくなる作品です。
③パリで飯を食う
三つ星レストランの厨房で働く料理人、オペラ座に漫画喫茶を開いた若夫婦、パリコレで活躍するスタイリスト。その他アーティスト、カメラマン、花屋、国連職員…パリにいつのまにか住み着いた日本人10人の軌跡。時にセーヌ川のほとりで、時にワインを片手に、彼らが語る軽やかでマイペースなパリでの暮らしぶりに、思わず肩の力がふっと抜けるエッセイ。
作者の文章を通じて、自分が彼らにインタビューをしているような不思議な感覚を覚えます。眠る前にちょっとずつ読み進めるのが楽しい一冊。
④ミッテランの帽子
実はこちらは今まさに読んでいるところ。サン・ラザール駅のホームから始まり、匂いが漂ってくるようなブラッスリーの料理、有名な香水の名前や服のブランドなど、どのページからもフランスのエッセンスを感じられます。元フランス大統領、フランソワ・ミッテランが忘れていった帽子を巡り、それを手にした人に人生をちょっとずつ変えていく。どんなエンディングを迎えるのか楽しみにしながら読み進めようと思います!
⑤赤いモレスキンの女
ミッテランの帽子の著者、アントワーヌ・ローランの作品。こちらの方が一般的な認知度は高いかもしれませんね。これも実はまだ積読で手をつけていないのですが、個人的に絶対にフランス・ロスが加速すると確信している一冊です笑
⑥フランスの小さくて温かな暮らし 365日ー大切なことに気づかせてくれる日々のヒントー
フランスの情報サイト「トリコロル・パリ」さんが出版された1日1ページで365日分のフランスの文化・風習・食べ物にフォーカスしたプチエッセイ集。季節のイベントなどにも触れていて、旅行などでは知り得ない知識も散りばめられています。動物が出てくる慣用句やちょっと変な?慣用句など、フランスならではの言い回しを教えてくれるページも。
読み応えあり、かつフランスのことがもっと好きになる素敵な本です。
いかがでしたか?
おうち時間がどうしても増えてしまい、旅行欲は高まるばかり。
せめて本の中だけでもフランスを旅している気分を味わいたいという方にお勧めのラインナップになっているかと思います。
皆様からのおすすめ本もお待ちしています!
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