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豊岡への旅
かれこれ10年来の知人が豊岡にいる。
年末になると毎年暮れのご挨拶として電話をくださるのが恒例になっている。
2019年から2020年にかけて年末年始にその知人からお電話をいただいた。
その知人はかつてパリの友人宅で知り合った美容師さんで、お会いしたのはこの時と、パリから友人が訪ねてきたときに当時住んでいた新神戸の我が家まで、その知人はパリの友人を送ってきてくださり、豊岡の旬の味覚もたくさんお土産にくださった思い出がある。
その知人から5年前に「車いすでも快適に過ごせる宿があるのでぜひ豊岡に遊びに来てください」と老舗旅館のパンフレットと観光案内のリーフレットを送ってくださった。
5年の間何度いただいたパンフレットを開いたことだろう。
きっと観光客でいっぱいだろうと思うと、どうしても腰が重くなる。
2018年には倉敷のアイビースクエアのホテルに宿泊したが、車いすであまり快適とは言えなかったが、ホテルのスタッフさんたちの優しさと人力車さんの人柄に触れて思い出深い旅になった。
2019年は初めての長距離バスに車いすで挑戦(もう2度としない)してみたが、移動時間は大変だったが、念願の大塚美術館で素晴らしい作品に触れることができ、これも思い出深き思い出の1ページとなった。
2020年、今年はクルーズ旅行ができればいいなとあれこれパンフレットを1年前から取り寄せて検討していたが、昨今のニュースである!
心源性脳塞栓症+片麻痺の夫と抗がん剤治療中で免疫力の弱いわたしたち夫婦は、クルーズ船だと真っ先に感染し重症化するリスクがあるだろう。
というわけで年頭の願いはあっさりと却下となる。
そこで夫が提案してきた。
豊岡に行ってみないか?
大阪から城崎温泉(豊岡の手前)まで乗り換えなしで3時間かからない。
早速パンフレットの老舗旅館を熟読しネットで予約した。
美味しい本場の旬の蟹が食べたい(わたしの心の声)
但馬牛も食べたい(ふたたび心の声)
旅館に問い合わせると観光客も少しですが来られていますとのこと。
これは行くしかない!(心の雄叫び)
食事処も開いているかどうか、また外食ではコロナも不安なのでランチも旅館で予約をした。
そしてその日の夕方、10年ぶりに豊岡の友人と再会する。
楽しみである!