
オープンデータを増やしたい
オープンデータの響きあり
確か、2年前か。
東京都が主催する、都知事杯オープンデータハッカソンに出場したことがある。オープンデータを用いて都の社会課題を解決するアイデアやWebサービスを競う大会である。
入賞には程遠い結果となったが、「オープンデータ」活用の可能性と面白さを存分に味わえる体験となった。
オープンデータは人類の財産である。恩恵は色々あるが以下の3つが主だろう。
①知識の共有:オープンデータは、誰もがアクセスできるため、多くの人々がその情報を利用して新しい知識やアイデアを生み出すことができるようになる。
②イノベーションの促進
アクセス自由なデータが増えれば、個人や企業が新しいサービスや製品を開発する基盤となる。
③社会課題の解決に繋がる
世界中の人々がデータを活用することで、気候変動、貧困、疾病など、解決策を見つけることが可能となる。
オープンデータの増加=人類知への貢献、というちょっと主語は大きいかもしれないが(いや、本当に人類知に貢献しているのですよ)、この方程式に惚れている。
ウィキペディアで地域おこし!?
私がかつて地域おこし協力隊をしていた隠岐諸島知夫村では観光協会、知夫村図書館、村民の皆さんと協力してウィキペディア編集イベント(通称:ウィキペディアタウン)を開催した。ウィキペディアというオープンデータを充実&活用することで観光客を増やす取り組みである。
ウィキペディアがオープンデータになるの!?
そもそもウィキペディアで観光促進できるの!?
と訝しく思った方々は多いはず。
でも、ウィキペディアって面白いんですよ。
ウィキペディアがオープンデータになるのか?という点に関しては、「なります。」が答えである。OpenAIやお手持ちのスマホで活躍されているSiriもウィキペディアの情報を参照にすることが多い。
ウィキペディアと観光促進の関係性については、イギリスの新聞The Guardianに掲載された記事「Wikipedia edits have massive impact on tourism, say economists(訳:ウィキペディア編集は観光に巨大なインパクトを持つ-経済学者曰く)」が面白い。
イタリアとドイツの大学での社会実験を元にした記事である。スペインの街を無作為に抽出し、その街のウィキペディアページに歴史や地元の名所、高画質な画像を掲載すると、宿泊者数が9%伸び、観光者数が3分の1増加したのである。
んな、アホな!と思いたくもなるがこれが事実なのだから驚きである。
記事の一節には、「キラキラのパンパレットや豪華なウェブサイトを作るより、ウィキペディアの項目を数行でも編集するだけで観光効果があるのに何故誰ももやらないんだ」とあり、欧州でのウィキペディアによる経済波及効果が伺い知れる。
さて、日本でも同様に地域住民で集まり、地域のウィキペディアを編集するイベント、通称「ウィキペディアタウン」が盛んに行われている。
先述の通り、知夫村でもウィキペディアタウンを開催している。島の資源を知り、それをウィキペディア編集作法に則りページを充実させていくのである。

写真は知夫村の観光名所である「知夫赤壁」。

住民としてもこれまで近くにあったのに気が付かなかった「眠っていた宝もの」の発見になり、それがいわゆる「地元愛」にも繋がっている。
充実したページがこちら⇩
ウィキペディアタウンについて⇩
こちらの本がめちゃくちゃ面白いので少しでも関心がある方にお勧めします。
オープンデータを活用したイベント例
他にも様々なオープンデータを活用したイベントがある。
下のURLはデジタル庁が作成したオープンデータを活用した住民主体型のワークショップ例だが(ウィキペディアタウンもその中にあるが)、なかなか面白そうな取り組みがいくつかある。
例えば、マッピングパーティ。住民で街をまわり、観光スポットや避難地などを地図上に書き込んでみんなで地域の地図をつくるイベントである。
こちらを活用すれば住民主体で観光マップなんか作れそうである。
Glideも面白そうである。ノーコードでアプリが作れるので、地域課題を解決するアプリや観光に役立ちそうなアプリも作れそう(触ったことないのでどこまでできるか分からないが)。アプリが作れたらかなりできることや解決できることが広がるかもしれない。
ベトナム🇻🇳でも色々とできそう
とりあえず今パッとみた感じだと私の赴任先である、ゲアン省コンクアン郡のウィキペディアは情報が乏しすぎるのでまずは時間が空いた時にでもウィキペディア編集から始めてみようかと思っている。
日本語と英語で編集してみたいが、英語に関してはChatGPTを活用して文法ミスなく書けるだろうか(まぁ、やりようは色々あるだろう)。
編集のしがいがあるコンクオンのウィキペディア(日本語版)⇩
では、また!