ちぶり通信12_夕暮れに染まる島
旅人を拾った。
「この近くで風呂だけ入れる宿はありませんかね?」
観光協会の電話口でそう言われた時、
「そういう宿はないが、自宅のお風呂使っていいですよ」
と、返したのが始まりだった。
なんだか風呂に入れるだけではちょっと素っ気ない気もするし、聞けばまだ知夫里島を観光していないというではないか。時刻は18:00。もう日も暮れつつあったが、せっかくなので島を案内することにした。
オレンジに染まる草原、牛、海。
拾った旅人は岡山からわざわざヨットで隠岐に来ている方だった。なんと酔狂な。
しかも驚くべきことに、明後日にちょうど私と同じタイミングで本土に帰るというので、ヨットに一緒に乗せてもらう運びとなった。
まさか旅人に風呂を貸したらヨットで本土に帰ることになるとは。
人生何があるか分からないものだ。
隠岐汽船を使えば2時間半、ヨットでは隠岐から本土(境港)まで10時間。
恐怖3割、ワクワク6割、ワシャ何をやってるんだろう1割。
ヨットでの冒険は後日ノートに書くこととする。
ではまた!
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