パスサニテール導入で思うこと。
今フランスで起きていること、
それはパスサニテール、つまりワクチンパスポートの導入である。
8月9日から、ワクチンを受けていない人、
もしくは48時間以内のPCR検査陰性証明がなければ、
カフェ、レストラン、美術館、コンサートなどに入れなくなるのだ。
「ちょっと疲れたから、
コーヒーでも飲もうかな」と思っても、
それが出来なくなる。
そんなおかしなことが、
この自由の国フランスで、あり得るのか?と
最初はたかを括っていたが、
これが施行されることになる。
会社に行くにもパスサニテールは必要になり、
ワクチンを受けない人は
2日ごとにPCR検査を受けなければならない。
それが出来なければ、給与は停止される。
病院に行くにも必要で、
持病がある人も、妊婦さんも、
ワクチンを打たざるを得ない。
そして、12歳以上の子供にもワクチンが必要になる。
もしクラスで感染者が出た場合、
ワクチンを打っていない子供は
遠隔のみの授業になり、
登校ができない。
つまり、なんだかんだと
ワクチンを打たざるを得ない状況にきているのだ。
しかし、そんなことに黙っているフランス人ではない。
日本で大きく報道されているかどうかは
わからないが、
毎週パリだけでも大規模なデモが繰り広げられている。
ワクチンを打ってないない人、打った人、
子供から年配の方まで、
たくさんの人が集まり、
自由と平等を掲げながら行進している。
ちなみに、選択の自由と
子供へのワクチン義務化の取りやめを求めて、
私も参加している。
ワクチンを打たなければ
何もできなくなる・・・これは
大げさではないと思う。
おそらく、世界的に
このようになっていくのではないだろうか?
私は、以前の投稿記事「自分で決めよう」にも書いた通り、
ワクチン自体を否定しているのでも何でもなく、
本人がいいと思えば打てばいいし、
必要ないと思えば打つことはないと思っている。
しかし、フランスの究極のこの状態で
自分がどう生きていきたいか、
これから子どもたちにどう生きてほしいか、
私たちはそんなことを問われているような気がする。
これまでのように、
たとえ旅行ができなくても
カラオケや映画館に行けなくても
レストランでおいしいものが食べられなくても、
家で楽しく過ごせる・・・
子どもが遠隔授業のみになっても
家族や理解し合える友達がいれば
幸せなんだ、だから
ワクチンは打たない、という選択も
素晴らしい。
一方で、もっといろんなことを経験したい、
美術館に行ったり、
映画で感動したり、
旅行したり、いろんな人と出会いたい。
未知のワクチンには不安はあるけれど、
実際に友達と触れ合う学校に行かせたい、
だからワクチンを打つ、という選択も
素晴らしい。
つまり、
私たちの選択は
それぞれ尊く、それぞれにとって
それが正解だと思う。
これから、世界はどうなっていくのだろう?
でも、私はあまり悲観的ではない。
どんな考えも尊重し、誰も排除することなく
調和がとれた時代がやってくる・・・
私は、そんな期待を持っている。
※この投稿は8月初旬に書いたものです。ご了承ください。