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自分で決めよう。

数日前のことだ。
ちらっと入ったクラハのルームで
スピーカーに招待され、
せっかくなので上にあがった。
すると、いきなり
「パリに住んでらっしゃるんですね!
コロナはどうですか?
ワクチンは、もうお済みですか?」
と聞かれた。

私は想像もしなかった唐突な質問に、
「コロナはあまり意識していないので
わかりませんが、普通に生活しています。
ワクチンは打つ予定はないです。」
と、正直に答えた。
期待はずれの答えだったのか、
意識していないということにビックリされたのか、
それともワクチンを打たないことへの驚きか、
なんとなく、その場の空気を壊したような
妙な感じになった。
でも、私としては正直な思いだったし、
へこたれずに他の話をするうちに
だんだん場がなごんできて、
とりあえず楽しく終わった。

でも実際のところ、
コロナの状況はどうなんだろうか?
気になったので調べてみると、
1日の新感染者数は(2021年5月30日)
フランスが8,541人で、    
日本では2,853人であった。

ちなみに日本の人口は
フランスの約2倍近くの
約1億2700万人なので、
そう考えると、日本での割合は
それほどでもない。
もちろん、フランスでは街中で
簡単に無料で検査が受けられるので、
陽性の人が多いとは思う。

でも、時々私があまり呑気なことを言うと、
「感染者数の問題ではなく、
病院のベッド数の問題」と
お叱りを受けることがある。
本当にそうだろうか?

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これは、私の周辺だけの印象なのだが、
パリでは、マスクは義務(していないと罰金)とは言え、
カフェが再開する数週間前でも、
普通に人が行き来していたし、
週末はセーヌ川沿いや公園で
ピクニックをして過ごしていた。

中には鼻を出してマスクをしている人に
嫌悪感を表す人もいるけれど、
大抵の人は、それほど神経質ではない。
誰かを悪者扱いするような光景を、
私の周辺では見たことがない。

日本のように
芸能人がコメントをするような
ワイドショー的な情報番組が殆どなく、
その日の状況をニュースで言うくらい。
または、よく言うところの
フランスの個人主義のおかげで
他人に対する許容が大きいのかもしれない。

かなりの友達がコロナにかかったけれど、
少なくとも誰も彼らを非難しないし
本人たちも「コロナ陽性だった〜!」
と隠さずに言う。
だから「お大事に〜!」と
良くなるのを待つだけだ。

中にはしんどい状態だった友達もいるし、
全然症状がなかった友達もいるが、
快復したら、今までのような
変わらないお付き合いが再開する。
ちっとも恥ずかしいことではないのだ。


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ワクチンに対しても、
私は否定も肯定もしない。
ワクチンの陰謀説とか
いろいろな噂が飛び交っているけれど、
それが嘘だとか真実とか
私にはそれはどうでもよく、
やはり、結局
「自分はどうしたいか」
に限ると思う。

コロナが心配で外も出られないなら、
ワクチンを打って
安心して過ごせばいい。
それも100%完全じゃないかもしれないけれど、
一番の安心料だ。
毎日気持ちよく過ごせるのが大事。

また、必要がないと思えば
しなくてもいい。
でも、そこにこだわらず、
したほうがいいと考えが変われば
ワクチンを打てばいい。
私は81歳になる母にも
そう伝えている。

あの人がああ言ったから
正しいのではないか…。
いやいや、こっちの情報が有力なのでは?

そうではなく、
自分が決めたことが
自分にとっての真実。
自分の人生は自分で決める。
結局、全てそこに尽きるのだ。

黙っていても時間は過ぎる。
それなら好きなように過ごそう。
私の人生の中では、
主人公は私なのだから!

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