一人っ子
私はお休みの日、ふとした瞬間に、外界との関わりを一切断ちたくなる。
もうこの世界に自分しかいないって思っていい、どうせまた寂しくなるから。
私は一人っ子だ。
いつかは一人になるから、その準備のために、自立した人間になりたい。
自立というのは、自分で明日を切り拓けること、一人でも孤独を感じないこと、誰にも甘えないこと。
私が自分で家族を作ろうと思わない限り、みんな先に居なくなっちゃって、そのうち一人になる、もうそれは決まってる。
特に血縁関係を大切にする日本では、一人で生きていくのって海外より孤独を感じそうって思う。
今は周りに沢山の友達も支えてくれる人もいる。それはとても嬉しいし、幸せ。
でもね、これから皆どんどん家族が出来て、自分の生活と家族を守るヒーローになるんだよ。
だから私はどんなに人に恵まれていたって一人になると思う、そこには何故か既に絶望している。誰かがそばにいてくれる未来の想像がつかない。
この話をしたら、彼女は真っ直ぐな目で私を見て言った。
そんなことない、絶対そんなことないって。
何でそんな真っ直ぐな目で訴えかけてきてくれるの?
心がざわっとしたけど、すごく嬉しかった。
本当はそうやって誰かに言ってもらいたかったのかな、わたし。
そういうところが、まだまだ自立まではほど遠いんだよね。