04_人体を構成する要素【救急救命士国家試験対策】
国家試験定期試験出題内容のまとめ
【人体を構成する要素】
細胞は、一個の細胞からなる単細胞生物と複数個の細胞からなる多細胞生物に分類されます。人間は、およそ60兆個の細胞からなる多細胞生物。
細胞内部には核、ミトコンドリア、ゴルジ体、中心体などがある。
1. 細胞の構造と機能
ミトコンドリア: 生命活動に不可欠なエネルギー(アデノシン三リン酸:ATP)を主に合成する。
リボソーム: DNAの情報に基づき、蛋白質を合成する細胞小器官。
ゴルジ装置: タンパク質の修飾と輸送を行う。
核: 核内にはDNAやRNA、タンパク質が含まれています。細胞核は核膜に囲まれており、核膜は脂質二重膜で構成されている。
2. 組織の分類
組織の種類:
上皮組織
支持組織
筋(きん)組織
神経組織
3. 筋肉の種類
筋組織: 骨格筋、平滑筋、心筋の3種類。
骨格筋: 随意筋。
平滑筋、心筋: 不随意筋。
平滑筋: 自律神経(交感神経と副交感神経)により二重の支配を受ける。
4. 血液の構成
血液量: 体重の約8%を占める。
血液の成分:
血球成分が約45%、血漿が約55%。
血漿: 血球成分(赤血球、白血球、血小板)を除いた液体成分。
血清: 血漿からフィブリノゲンなどの凝固因子を除いたもの。
5. 体液の分布
体液の種類:
細胞内液: 体重の約40%。カリウムイオン、マグネシウムイオンを多く含む。
細胞外液: 体重の約20%。ナトリウムを多く含む。
6. 血液のpH
動脈血のpH: 7.35〜7.45が正常範囲。
pHが1に近づくとアシドーシス、pHが14に近づくとアルカロージスと呼ばれる。
問題
ミトコンドリアは生命活動に不可欠なエネルギーの担体である__________(ATP)の主な合成を行う。
筋組織は体重の __________%を占める人体最大の組織である。
リボソームはDNAの情報に従って__________を合成する。
組織は、__________、支持組織、筋組織、神経組織の4種類に大別される。
筋肉は、__________、平滑筋、心筋の3種類がある。
随意筋は__________、不随意筋は平滑筋と心筋である。
平滑筋は交感神経、__________によって二重の支配を受ける。
血液の量は体重の約__________%である。
血液の中では、血球成分が約__________%、血漿が約55%を占める。
血漿は血液から血球成分すなわち__________、白血球、血小板を除いたものである。
血漿からフィブリノゲンなどの凝固因子の大部分が除かれたものを__________と呼ぶ。
身体中の水分は細胞内液と細胞外液に分けられ、成人男子ではそれぞれ体重の約40%と約__________%を占める。
細胞内液は、__________、マグネシウムイオンを多く含む。
健康な人間の動脈血のpHは__________〜7.45である。
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解答
ミトコンドリアは生命活動に不可欠なエネルギーの担体であるアデノシン三リン酸(ATP)の主な合成を行う。
筋組織は体重の 50%を占める人体最大の組織である。
リボソームはDNAの情報に従って蛋白質を合成する。
組織は、上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織の4種類に大別される。
筋肉は、骨格筋、平滑筋、心筋の3種類がある。
随意筋は骨格筋、不随意筋は平滑筋と心筋である。
平滑筋は交感神経、副交感神経によって二重の支配を受ける。
血液の量は体重の約8%である。
血液の中では、血球成分が約45%、血漿が約55%を占める。
血漿は血液から血球成分すなわち赤血球、白血球、血小板を除いたものである。
血漿からフィブリノゲンなどの凝固因子の大部分が除かれたものを血清と呼ぶ。
身体中の水分は細胞内液と細胞外液に分けられ、成人男子ではそれぞれ体重の約40%と約20%を占める。
細胞内液は、カリウムイオン、マグネシウムイオンを多く含む。
健康な人間の動脈血のpHは7.35〜7.45である。
練習問題
問題1
ミトコンドリアは生命活動に不可欠なエネルギーの担体である何の主な合成を行うか?
A) グルコース
B) アデノシン二リン酸(ADP)
C) アデノシン三リン酸(ATP)
D) コエンザイムA
E) ナトリウムイオン
答え: C) アデノシン三リン酸(ATP)
問題2
筋組織は体重の約何%を占めるか?
A) 20%
B) 30%
C) 50%
D) 60%
E) 80%
答え: C) 50%
問題3
リボソームはDNAの情報に従って何を合成するか?
A) RNA
B) 脂質
C) タンパク質
D) 酸素
E) 糖
答え: C) タンパク質
問題4
組織は次のうち何種類に大別されるか?
A) 2種類
B) 3種類
C) 4種類
D) 5種類
E) 6種類
答え: C) 4種類
問題5
筋肉は次のうちどの種類に大別されるか?
A) 骨格筋、平滑筋、神経筋
B) 骨格筋、心筋、平滑筋
C) 心筋、上皮筋、支持筋
D) 上皮筋、平滑筋、支持筋
E) 骨格筋、神経筋、心筋
答え: B) 骨格筋、心筋、平滑筋
問題6
随意筋に該当する筋肉は次のうちどれか?
A) 心筋
B) 骨格筋
C) 平滑筋
D) 血管筋
E) 横隔膜筋
答え: B) 骨格筋
問題7
平滑筋はどの神経系に支配されるか?
A) 中枢神経のみ
B) 副交感神経のみ
C) 交感神経と副交感神経
D) 交感神経のみ
E) 自律神経全体
答え: C) 交感神経と副交感神経
問題8
血液の量は体重の約何%を占めるか?
A) 5%
B) 8%
C) 10%
D) 12%
E) 15%
答え: B) 8%
問題9
血液の中で血球成分が占める割合はどれか?
A) 約30%
B) 約40%
C) 約45%
D) 約50%
E) 約60%
答え: C) 約45%
問題10
血漿は次のうちどれを含まないか?
A) 赤血球
B) 白血球
C) 血小板
D) 水分
E) グルコース
答え: A) 赤血球
問題11
血漿からフィブリノゲンなどの凝固因子が除かれたものを何と呼ぶか?
A) 血漿
B) 血清
C) 血小板
D) 血球
E) 赤血球
答え: B) 血清
問題12
成人男子では、細胞内液が体重の約何%を占めるか?
A) 約10%
B) 約20%
C) 約30%
D) 約40%
E) 約50%
答え: D) 約40%
問題13
成人男子では、細胞外液が体重の約何%を占めるか?
A) 約10%
B) 約15%
C) 約20%
D) 約25%
E) 約30%
答え: C) 約20%
問題14
細胞内液に多く含まれるイオンはどれか?
A) ナトリウムイオン
B) カリウムイオン
C) 塩化物イオン
D) 水素イオン
E) カルシウムイオン
答え: B) カリウムイオン
問題15
細胞内液にはカリウムイオンともう一つ、どのイオンが多く含まれるか?
A) マグネシウムイオン
B) ナトリウムイオン
C) 塩化物イオン
D) 鉄イオン
E) 亜鉛イオン
答え: A) マグネシウムイオン
問題16
健康な人間の動脈血のpH範囲はどれか?
A) 7.15〜7.25
B) 7.25〜7.35
C) 7.35〜7.45
D) 7.45〜7.55
E) 7.55〜7.65
答え: C) 7.35〜7.45
問題17
上皮組織、支持組織、筋組織、神経組織に分類されるのは何か?
A) 器官
B) 細胞
C) 組織
D) システム
E) ホルモン
答え: C) 組織
問題18
血球成分に含まれるのはどれか?
A) 血漿
B) 赤血球
C) 血清
D) 水分
E) 脂質
答え: B) 赤血球
問題19
随意的にコントロールできる筋肉は次のうちどれか?
A) 平滑筋
B) 骨格筋
C) 心筋
D) 横隔膜筋
E) 血管筋
答え: B) 骨格筋
問題20
血漿から除かれた凝固因子の一部であるのはどれか?
A) 赤血球
B) フィブリノゲン
C) 血小板
D) 白血球
E) ナトリウムイオン
答え: B) フィブリノゲン
参考文献:救急救命士標準テキスト
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効率的な学習の3ステップ
講義の復習
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問題を解くことで理論を実践に結びつけ、時間制限を設けることで試験本番への準備が整います。特に間違えた問題を重点的に復習することが重要です。解答と選択肢を見直す
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「聴いて学ぶ」救急救命士標準テキスト
04_人体を構成する要素
①音声解説
②聞き流し1問1答
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