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『THE PARTY』実演編 或いは音使い師流クリスマスディナーショー

今回は1990年12月25日に名古屋ヒルトンホテルで行われたCASIOPEAのディナーショーのレポート、というのを先に。では。


「何でクリスマス当日よりイブの方が盛大なんだろうね。25日の方が大切なのに」  友人が私にそう言ったのはディナーショー10日前の事。

この言葉を抱き12月25日夜、いざ初めて乗り込んだ名古屋ヒルトンホテルは矢張り高級ホテルらしくディナーショー会場は広く華やかで、“知って”来ている人もいましたが“知らない”方々も多くいる感じで料理を賞味しておりました。例えば鹿のピスタッチョ入りテリーヌ洋梨飾りやローストサーロインビーフの洋ワサビクリーム添えなど。…分かりまへんて(多分味、美味しいかどうかが)、こういうのも初めてで肩がこりました。

午後8時、斯くしてショー-ライブは『大世界』で力強く幕を明けました。内容-セットリストは多少変更がありましたもののほぼ夏のツアーと同じ、あのノリノリをそのままここヒルトンホテルに持ってきたのです。でもお客さんは泣ける程御行儀良く聴いていました。そりゃ当たり前だと言われそうですが…。

でもカシオペアはカシオペアでディナーショーという特別な空間をさして気にする風も無く、夏以上にファンキー・ハッピー・パワフルなノリで演奏していました、合間にどーやりゃあ『ジングルベル』から『青い山脈』へいくのか、な笑った演奏も挟んで。『FLUSH UP』(7弦ベースソロが素敵)『SPLENDOR』『MISTY LADY』をカッコ良く決めつつ、新曲『ONE NIGHT IN NAGOYA(仮)』-確か2時間前にやろうと決めたとの事、心地よいノリで向谷さん曰く「恋人たちへの曲」 翌日の大阪ではどのようなタイトルになったのでしょうか。野呂さん&向谷さんによるクリスマスソングと『NOSTALGIA』をしっとり且つ心地良く聴かせてくれました。名古屋では初の『STORMY HEARTS』をハードに奏でてからのベース&ドラムスソロでは鳴瀬さんがお茶の間(客席)へ降りました! 序でにショーを観に来たという浜松の御親戚の方々にも挨拶回りをしていましたっけ。で更に畳み掛けての『青い炎』では今度は野呂さんがお茶の間ギタリストになり、コレでファンのノリに火が付いて『GALACTIC FUNK』で腕が上がりラスト『ときめき』では何人か立ち上がりました。そしてアンコール『EYES OF THE MIND』からはファンはステージ前に集まって思いっきしライブハウスノリをやっちゃいましたよ、もうノリノリのダンス大会。2度目のアンコールにはこの夜に大ぴったりの『THE PARTY NIGHT』を最後は握手大会或いは手の叩き合いをしてめでたくショーは閉幕しました。時は10時、予定の終了時間は9時15分だったりするのですが、さて。


結局ノっちゃったら、そこが高級ホテルだろうが正装で決めていようが、オシマイ。音が聞こえて手と足がリズム刻み出したら、もうどんな所だろうがノっちゃうんである。畏まっていたら楽しくないもんね。

そーいう訳で90年日本で一番派手でハメ外しなクリスマス・ナイトを楽しんできたのでした。とびっきりの一夜をどうもありがとう、カシオペア&ファンの皆様。


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つー訳で30年前のレポートのサルベージでした。まんまでは今読むと「コラッ」な部分があり又ショー直後のメモに書きながら本文には取り上げてない箇所もありましたんで手は入れましたが、なるべくあの頃の自分は残したつもり。ちょうど別ジャンルの仲間のミニコミ誌でフュージョン系のトークやらライブレポを書きまくりだしていた時代。レポートは行くと決めたその前にCASIOPEAのファンクラブが地方レポーター的な人の募集をしていたのを参加したいと手紙を出し、この元の文章を多分もうちょい整理した原稿を送り更にブラッシュアップされたものが会報に掲載されました。尚本名、旧姓時代。ショー否ライブ後にその依頼の電話を風呂場で受ける伝説(笑)も残したなぁ。子機を急に親が持ってきてそのままの流れというか勢いで話したもんでね。通称ボビー編集長さん、今も元気かのぅ。
高卒社会人で仕事にも慣れたバブル期の最中、よりも湾岸戦争開戦前の不安から動けるなら動こう、世界規模になった時に後悔しない為に、とこのライブは思い切って参加しましたが、複数で来ている人ばかりの中でひとり参加は辛かったのが今言える本音。CASIOPEAを知らない人たちとの相席も。まあこの経験もいい度胸試しになりましたわ。私は立ち上がりはしましたがステージ前までには行かなかった辺り、違うトコロで度胸が無かった30年前、翌年色々ぶち切れますのは以前アップした『花束が降る夜へ』を読んでくださいとさり気に宣伝。そういやリーフレット見て気付いたけど食後のコニャック、飲んだかは記憶無し。白ワインは食べている時に飲んだけどあの時は口にあわなかったなぁ。当時は酔うと恐い父親を見てたから酔いたくなかったから。外吞み好きになった今ならどうだろう? 
この夜のセットリストは下記画像を。依頼の手紙に添えられた資料のひとつです。まずかったら削除するやも。この内容はがちのフルライブ、リーフレットの1時間15分で終わるかー、ですがな(笑)アルバム全曲演奏しているし。『ASAYAKE』が無いのが今振り替えると珍しいやら意外やら。この辺りから鳴瀬さんは勿の論、野呂さんも客席乱入をし出すのでちた。しかし新曲-『ONE NIGHT IN~』は翌年発売の『FULLCOLORS』のどれかな筈だけど忘れてしまい、当時も今も分からず。記憶しとけよ、昔の自分(泣)で今回は終わりに。CASIOPEAでクリスマスお題、もうひとつはのっかりたいが、さてはて。

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打ち込んでみたらあんまりクリスマスっぽくない感じだけど、コレがこの時期一番強い思い出です。