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君に今この月の光が届いていますか -『A・RI・GA・TO』を聴きながら-





5月上旬のある夜 SNSで複数流れてきた言葉

「今夜の月は綺麗です」

見上げると確かに眩しく輝く満月が

空にあった


その輝きは眠っていた花が太陽かと思い

目覚め開いたという話しから

北アメリカ先住民が5月の満月を

“フラワームーン”と名付けた

とはSNS情報


ひとり “花月”を見ながら想う

この月を見る時間も無く働く人たちを






透明なシートに守られ手袋を塡め

商品を通し現金を受け取り会計を打つレジ係



車が減り

逆に事故が起こりやすくなった道路を

移動し注文品やおくりものを届ける宅配業者

手紙や書類を運ぶ郵便配達員

其れ等を仕分ける人



間隔を空けるのも忘れ並ぶ人々の

応対に追われる行政の人

普段よりぱんぱんなゴミ袋を

集める回収業者は

袋に付いていた手紙に励まされたと語る



心が落ち着かない家族への不安を

電話越しで受け止める相談員

家に居辛いけれど外にも出られない子供を

心配する子ども食堂の運営者



動物たちを世話し

産まれた仔を育てる飼育員は

元気な姿を撮り可愛さも伝える



体を思うように動かせない人を

支える介護職の人は気も体も配りながら



亡くなった方を独りで旅立たせない為に

オンラインで行い

来られない人も見送られるよう

考えた葬儀会社の人



野菜を果物を 牛や豚や鶏を 育てる人

魚を育て 海や川で捕る人

其れ等を食品に加工する人

余り捨てられてしまう前に

食べてほしいと願いながら



弁当を作る 宅配を導入 グッズの通販

守りたくて続けたくて

不慣れな方法を始める様々な店の主



--張り紙をされても

        デマを流されても



働く人を運ぶ交通機関に携わる人

使った後を丁寧に残さず綺麗にする清掃員



SNSで作品を発表し

伝えたいことを込めるつくり手



多くの情報を整理し毎日伝える報道機関の人

言葉で 音楽で 芸で 映像で

ひととき楽しさを送るTVマン ラジオDJ



倒れた人を一刻も早く助けなければと

駆けつける救急隊員

火事 事故 事件 絶え間なく発生し

出動する消防士 警察官



対抗する術がまだ見つからない中

苦しむ人を支え 命の灯を守ろうと

忙しく動く医療従事者



--自身への感染を恐れ

        周りの陰口に唇を噛み



彼等の助けになりたいと

防護する服や道具を造る製造会社の人






暗く沈んだ世界に

重く俯いた顔に

あたたかな光が届くように



怒りより労り

疑いより支え

差別より寄り添い を



触れなくても

離れていても

画面越しでも

シートの向こうでも

マスク越しでも



感謝を 言葉にしてゆきたい




冒頭にリンクを付けましたのは“推しバンド”CASIOPEA3rdのリーダー・野呂一生氏が5月初旬にアップされた新曲です。この曲-歌に触発され、更に最近地域のニュースで見た小さな出来事を取り上げたく、野呂氏が広げた風呂敷を、勝手に拡大解釈し何枚もつなぎ合わせた風に書きましたのが今回の詩です。もっといるかもしれませんなぁ…。歌や演奏での参加を求めている中、文章で参加、になるんでしょうか(滝汗) 詩の中で取り上げた出来事で、二つ国営放送で見たニュースを下記にリンクしました。頭の歌と合わせ見てください。私も憤りは諸々ありますが、全国ニュースやツイッターのトレンドに上がらない小さな事を、これからもちこっとでも広め自分なりに伝えたいですなぁ。尚、ページトップの写真は“フラワームーン”ではない月です。撮影が下手で済みません。