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3villages
魂を駆動させるもの ~2012 年4月-パターン1~
6年の休止を経て、2012年CASIOPEA 3rdと名を加え動き出したバンドが、始動の告知を発表してから初ライブまでを見守りながら紡いだ5本の詩の第1作目。まとめてのタイトルはとりあえず『2012』にしますが変わるやも。
「あの頃はよかった」と呟く度
胸の奥に苦く冷たいものが落ち
全身に広がる
過去を振り返りたがるのは
今がつまらないから
未来に望みが無いから
戻れないと分かっていて
美しく輝く思い出に浸る日々
また一粒二粒と落ち広がり沁みてゆく
後悔や絶望で
体が
心が
魂が冷めてゆく
重い足取り
節々に痛みが走る体を
ぎこちなく動かす様は
歯車が錆びた機械と重なる
細々と供給される燃料が
途絶えてしまうと機能は停止
やがて錆び付き
朽ちてゆく
体が
心が
魂が朽ちてゆく
突然だった
ひとつの情報が
全てを変えた
激しい衝撃が全身を走り抜け
こびり付いていた錆が
一つ残らず剥がれ落ちた
歓喜と興奮が体中を駆け巡り
胸が熱くなる
血液が沸騰しているよう
情熱が
希望が目覚め
歯車を勢いよく回しだす
心地よい熱に包まれ
足取りは軽やか
痛みも吹き飛んでいった
毎日楽しい
明日が待ち遠しい
未来を想えるのが嬉しい
今を
魂にひとつひとつ刻んでゆこう
何十年後かに
本当に動けなくなった時
笑って気持ちよく
「あの頃はよかった」と言えるよう
日々を生きてゆこう
今も確かに感じるものを
最期まで絶やさず
体を
心を
魂を
熱く駆動させてゆこう
CASIOPEA3rd始動は、当時は書店パートをしていて出勤移動のバスで、携帯でタワーレコードの情報欄を見て知りました。ここでジャニ系さんの新譜情報を確認して諸々の暴動(笑)に備えるのがその頃の仕事イン前の習慣でした、がこの時は私が暴動起こしそうに、ってウソですけど声出して驚きましたなぁ。直前に、全てのライブを諦め詩の前半部分のようにどんよりしながらも必死でこなした町内会の仕事を、やっと次の人に押し付けたというか託しさてこれからを考える、前に来たからこんな熱い詩を書くくらい気合というかギア入ってもうたのでした。まんま当時の私の気持ちが詩にぶち込まれてます。とあるSF小説を読みそのタイトルにあった“駆動”という単語がカッコよくて自分も使いたかったのもこの詩を書く動機になってたり。
パターン1なのはひとつの詩を固める時に何本か書いていた内の一番-これが本筋になるのですが、サルベージしていたら書きたいことはパターン1と同じだったのに違う感じに突っ走った詩も見付け、後日パターン2としてアップしようと思い立ちましてね。近日中には~。
新たな昔語りを暫し続けます。コレも今後アップする4本(パターン2はここに入りませんので)ももう少し行数とか抑えたのを応募したなぁ、としみじみしながら。これらを誰かに読んでほしいのもここを開くきっかけでもありますがね。お付き合い、宜しゅうです。