そうじゃない、を繰り返して
そうじゃない、それを伝えたかったわけじゃない
と頭の中で葛藤が始まる。自分の言葉の使い方に絶望すら感じる。ああ、またやってしまった、わざわざその言葉をいま使わなくてもいいのに、と。
そういう自己嫌悪に陥るときは大抵、言い方が回りくどくなっていたり、言葉尻が曖昧だったり、主語が抜けていたりする。本当は自分に向けた言葉なのに、それを目の前にいる相手にぶつけてしまう。どこかで聞いたことのある言葉を、自分の言葉かのようにして。
自己防衛をしてるのだと思う。傷つきたくないから、自分のことを無意識に守ろうとする。大人になった今でも、良い子でいようと言葉を選んで。
相手を傷付けたくないという気持ちもある。相手の気持ちを考えすぎて、逆に傷付けてしまうけれど。
子どもの頃はそれでやり過ごせても、大人になったら通用しなくなる。良い子でいようとすればするほど、社会に適応できなくなる。
フリをするのは上手くなった。それも一つの強みと言う人もいたけれど、しんどさは昔よりも増えた。そして自分を犠牲にすることに何とも思わなくなった。自分でも無意識のうちに、自己犠牲でその場の問題を解決しようとしてしまう。その場はやり過ごせても、あくまでもその場だけの解決策にしかすぎないのだけど。
こうして文章を書いていても、正解と不正解を考えてしまう。書きたいことは頭の中に沢山あるのに、それを表に出すのはとても怖い。「そうじゃない」と何度も思う。それでも書いてみたいから、どんなに葛藤してもまずはわたしがわたしを肯定してあげる。
最後までお読みいただき、ありがとうございます! 泣いたり笑ったりしながらゆっくりと進んでいたら、またどこかで会えるかも...。そのときを楽しみにしています。