最近読んだ本2024年10月
書評まではいかない軽い最近読んだ本の感想を。
「アルベール・カミュ ―生きることへの愛」 三野博司著(岩波新書)
「小説にできること」 藤谷治著(ちくまプリマー新書)
「書く人はここで躓く!」 宮原昭夫著(河出書房新社)
「物語のつむぎ方入門」 エイミー・ジョーンズ著 駒田曜訳(創元社)
「アルベール・カミュ ―生きることへの愛」は、大学生の時に、「異邦人」を読んで、めっちゃおもしろいと思った感動があって、その後、「ペスト」「転落・追放と王国」「幸福な死」と買って持っているものの、ちゃんと読んでなくて、本棚で眠っています。岩波新書でカミュの本が出たというので、カミュのことってそう言えば、知ってるようで全く知らないなと思って買いました。読んだ感想は、やっぱカミュ自身の作品の方が、人生を他人が書いたものよりおもしろいかなと。「異邦人」は、言わずと知れためっちゃ有名な本だから今更だけど、めちゃくちゃ凄い本だと思うし。「ペスト」もちゃんと読んでないけど、100分で名著でやっていて、コロナが流行ったとき、読めば良かったかなと思っていて。
ゆくゆくは読むであろう。積読本になっています。
読んでない言い訳としては、小説を書くようになってから、物語を純粋な気持ちで読めなくなっていて、ああ純粋な大学生の私よ、「異邦人」を読んで、感動したなら、他の作品にもすぐ手を伸ばすべきだったよと思っています。
「小説にできること」については、たまたま本屋で見かけて、なんだろ、小説には何ができるんだろと思って買いました。なんか文章も軽い感じだったので、少し脳も疲れていたから、軽い読み物が読みたくなって手を伸ばしました。なんか納得する本だったけど、新鮮な考えというより、私もそう思うし、なんかいろいろ小説でできるって言ってくれたから、小説を書くの頑張ろうって思ったという感想です。
「書く人はここで躓く!」は、この本の付記に書いてありますが、芥川賞を取った村田沙耶香さんがなんか言ってたと知って、小説作法を見つけてはほぼ手に入れてきた私も欲しいと思って、古本で手に入れて、たぶんそのとき読んで、難しいことが書いてあって、この本は何が言いたいんだろうと思った記憶があるんですが。なんか説明が結構くどい感じに感じたのかも。
今回、本棚の再確認をして、なんか場所の入れ替えをしてたら、そうだ、もう一回読んでみようと思って、また開いて読んだんですが、感想としては、昔より今の私に必要な本だったなと。(やっぱ気になる本は、手元に持っていた方がいいですね)
最近、自分の文章の欠点が見えてきて、そのなんか足りない部分というか。この本は、きっと分析的に小説をとらえていて。私は、感覚的に文章を書きすぎて、構成がどうも下手らしいということがわかってきて、どういう点が足りないかを少し勉強できたかなと。どこがっていうのが難しいけど、昔の自分には必要じゃなかったけど、今の自分には必要な本だなと。全部理解できたかわからないけど。本って読みたいときに読むのがいいんだなと改めて思ったのでした。
「物語のつむぎ方入門」は、買うのを悩みました。年々、本の値段が上がっていて、なおかつ、自分の読みたい本というと、なんかめちゃくちゃ高くて。この本も本屋で見つけて、欲しいけど、こんなに薄いのに、1650円もする!どうしよ、めっちゃ欲しいけど!と、一回、その場を離れて、ビジネス書なんか見ちゃって、やっぱこの本の前で、開いては閉じて、もう一回、やっぱ買おうと。
結果的に、買って良かったと思います。今の私に必要な本でした。買って読んだら、アイデアより、さきほども言いましたが、プロット、構成を向上させたいと思っている私には、薄くても内容のあるものでした。参考になりそうなところも多くて。小説を書きたいと思ってる人には、おもしろい本だと思います。なんかすっきりしていて、わかりやすい。姉妹本の「物語のかたり方入門」は、調べたら、電子で安く買えるチャンスがあったので、電子で、650円で買って、ざっと読みましたが、やっぱどうしても電子だと頭に入ってこなかった。だけど、内容的に、私に必要なのは、こちらの「物語のつむぎ方入門」の方だったみたいで、良かったです。本屋さんで悩んだときも、こっちだと思っていました。
本って結構読みたいと思ったときの気持ちが大事だと思っていて、どんなに良いとされる本でも、タイミングって大事な気がします。
やっぱnoteを書きながら矛盾しますが、紙の本が好きです。
今はというか、これら4冊を読むと同時にガルシアマルケスの「物語の作り方」を読んでいるのですが、おもしろいんですが、めちゃくちゃ文章量があって、なかなか先に進みません。「百年の孤独」の文庫もちゃんと流行に乗って、買ってあるんですが。物語を作りながら、長い文章を読むのってすごく難しくてと言い訳しておきます。
もっと前から買ってあるヘンリージェイムズの「ロデリック・ハドソン」も読みたい。
ああ、脳が何個もあればいいのに。
(おしまい)