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ちょっと冷めた観点で考える結婚

 こんばんは、しみです。
今日は…寒かったですね!!

 明日も寒くなるようですね。
皆様、寒暖差にはどうかお気をつけて…!

 さて、今日は週のはじめですが、『ちょっと冷めた観点で考える結婚』ということで、思ったことをさらさら書いていこうと思います。

 民法にふれる仕事をするようになったので、勉強もかねて皆さまに結婚について、情報を共有できたらと思います。足りないところはもちろんありますので、ご助言やアドバイスなどいただけると嬉しいです。


 そもそも、結婚とは?

 現状、簡単に書くと結婚とは「男女のための制度」です。
昨今の流れ的にはっきりそう書いてしまうのはよろしくないかもしれませんが、誤解がないように。

 男女のために、というのは男女のカップル間に生まれる子どもを考えての制度になります。

 それが、メインなのかな。
夫婦の間に生まれる子どもを保護するため。

 そもそも結婚をすることで、ただの男女だった2人がどうなるかといえば、法律上の夫婦となります。

 婚姻届を役所へ提出するのは、二人が家族となる基礎である夫婦という関係を形成しますよということで、届出をするんですね。証人が2人いるのも、そういうことです。

 法律的に夫と妻として認められて、初めて夫や妻として社会的な承認を得ることができます。

他には貞操義務(他の人とセックスはじめ不貞行為とみなされることをしたらあかんよ)、一夫一妻制(妻や夫は1人だけだよ)、協力・扶助義務(お互いに助け合うのだよ)、家事の連帯責任(家事はお互いにやるんやで)など。あとは財産がどうのこうの…。これらは夫婦に関するものになりますね。

 だから、現在の民法でいくと、同性婚の方は溢れてしまうということですね。物理的に2人の間に子どもをつくることができないからです。
 パートナーと仮に結婚に近しい制度ができたとしても、その2人だけでは子どもをつくることができない(第三者の異性が間に入らなくてはならない)ので、現在の民法では同性婚の実現はどこまでできるのだろう…というところになります。

 じゃあ、どうしてアメリカなり他の国ではそれが可能なのか…というと、もうそれは民法なり日本の法律の根幹にかかわってくる話になりますので、今回は割愛しますね。

 今の法律が夫婦に関する法律以外にも、子ども…子孫に関する法律を絡めているので、それが切っても切れない感じになっています。

 事実婚はどうなのか

 事実婚というのは手続きをしていない状態なので、あくまで事実上婚姻関係にあるだけで、法律的に結婚をしていると認められているわけではありません。なので、街を歩くカップルたちと変わりないです。

 決して認められていないからどうなんだ、ということではありませんが、パートナーの相続…遺産などでは配偶者として遺産の優先順位外になるので相続できません。他にも、事実婚では配偶者控除もできません。以下、PDFになりますが、事実婚でできることとできないことがまとめられていますので、ご参照ください。

https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/7th/pdf/6.pdf

 名字を変えるのが面倒くさいから、今の姓を気に入っているのでと事実婚をされている方も少なくないかと思いますが、子どもが生まれた時や、どうして住民票に「妻」や「夫」という記載がほしいのに入らないの?といったところは、後者が特にクリアできるか際どいところですね。

 ちなみに住民票の夫や妻の表記は、事実婚だと自治体によって入らないことが多いです。
 現在の法律で事実婚はあくまで事実婚でしかありません。婚姻届を出した結婚とはやはり異なります。
 正直、事実婚を選んだ方が後に出てくる手続きが面倒です。

 夫婦の苗字をどうして揃えないといけないのか

 簡単に言うと、子どもが生まれた際に苗字がそろっていることが必要です。

 ただ、衝撃的なのが夫の氏に入る女性が約96%
 これはすごい数字だな、と思います。

 ただ、夫の氏に入ることが強制ではありません
話し合いで、どちらの姓にするかを決めることができますので、そこでどちらの姓にするのかを決められるのがよろしいかと思います。

 結構、勘違いされることが多いのですが、「いやいや、96%の女性が男性側の氏にそろえてんだから、これもう実質夫の氏にしろって言ってるようなもんじゃんw」となるかと思うのですが、話し合いによってどちらの姓にするのかを決めるようにと氏の選択においての自由はかろうじて保障されています。

 ただ、長男には家を継いでほしいということで、長男のお嫁さんには氏を変えてもらうわ…という家も少なくないことも事実です。墓問題。あれ、何とかなりませんかね…

 Twitterか何かで見たのですが、「妻が私、旧姓の方が好きだったのよね」と突然言われて離婚を切り出されたらどうしたらいいんだ?という夫側のツイートがありましたが、これは話し合い不足ではとしか言いようがありません。

 しかし最近は、旧姓使用を許可する職場も増えてきていますし、認めているところもありますので、旧姓と本当にさようならをするわけではありません。

 夫婦の姓についての判例で興味深い判決が出ていました。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/412/090412_hanrei.pdf

 このPDFの抗告人(裁判で不服を申し立てた人)の代理人弁護士の方は、平成27年にも同じような裁判を行い、棄却されていました。
 何で認められないの?というところがPDFにびっしり満載されています。とはいえ、国会で議論しまくってから司法の方に持って来てクレメンスという感じでしょうか。

そういう私は夫の氏に入りましたが、それ以外の携帯キャリアだったり他の部分で夫から譲歩してもらおうと考えています。まだ決めていないことがたくさんです。


 恋愛結婚で結婚に特別感UP

  昨今、どうしても恋愛結婚がメインになっているので、華やかなロマンチックな結婚にイメージが強かったりするかと思います。

 が、結婚は、制度的にはあくまでただのカップルだった男女を社会的に夫婦として認め、その後の子どもなどの権利を守るためのものなんですよね。夫婦を取り巻く、家族のための制度でもあるわけですね。

 結婚して夫婦になる。夫婦はカップルの上位互換、カップルがレベルMAXになった姿…と思われがちですが、ただの上位互換ではなく、法的に様々な義務を負います。ただ、特別なだけではないんです。

 例えば夫、妻に飽きたから、単身赴任で寂しかったからと少し異性とデートして、ホテルでセックスをする…またそれが常態化するなど、カップル間でも浮気と言われる行為をすれば、慰謝料が生じる可能性が高くなりますし、それは浮気、不倫した側どちらにも慰謝料請求が発生するでしょう。
 ただホテルに行っただけですよ?となりますけど、夫婦になるということはそういうことです。また結婚を前提に交際をしていて浮気が発覚した場合も同様でしょう。

 結婚は特別な2人のため"だけ"の制度ではない

 びっしりと書いてきて何が言いたいかというと、結婚というのは、特別な2人になれるための制度ではないということです。

 夫婦含め、その先にうまれるかもしれない子どものための制度でもあるのですね。

 私も勉強不足なので、それらを知って目から鱗でした。結婚――もとい、婚姻というのは、特別な関係になるための制度だけではない。社会のための制度に帰結するのですね。

 なので同性婚がなかなか認められないのは、2人の間だけでは子どもがつくれないから、婚姻関係というところで保障をすべきかどうかというところなのだろうと思います。
 ただ、最近は判決などを見ていると同性婚や性的マイノリティに対してもかなり光が差してきているような気がします。


 と、いうことでダラダラ書いてまいりました。

何か皆様の結婚などに関して知識が増えるお手伝いになったり、私自身も知識が深まったりしたらいいなと思っています。

 結婚は、義務ではありません。自由です。

 ではまたノシ

 

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