とある恋の話〜空から一億の星が降るいつかのメリークリスマス〜
クーリースーますっキャロルがぁ〜な〜が〜れ〜る〜頃にはぁっ♪
ホワイトクリスマスなんて人生でほぼ見てないですが、こんにちは。
つっちーです。
そもそも題名がいつかのメリークリスマスなのに出だしが稲川淳二…じゃねーや、稲垣潤一なのもどうかと思いますが、恋の話を一つ書きたいと思います。
あれは20年前のお話。
彼女の名前はマキ。
バイト先の先輩が「オマエが絶対好きそうな女の子いたから、今度紹介しちゃるっ💪」と言われて出会いました。
場所は居酒屋🍺
うん🤔
確かにスゲー可愛い💘
背は170cmぐらい、すらっとしてて、足が長くて、顔がちっちゃくて、要するにモデル体型。
で、モデル体型なのに、笑顔が可愛い。このギャップが堪らん。
年は2歳上ぐらいだったと思います。歯医者さんの受付をしていました。
というわけで、先輩、先輩の彼女、俺、マキの4人で楽しい飲み会の始まりです。
流石にどんな話をしていたかはさっぱり覚えてないけど、お開きになった後、僕とマキは連絡先を交換しました。
そのやりとりの中で印象に残ってることが2つ。
①彼女は元彼と別れたばかり。
②彼女は妊娠し、おろしたばかり。
当時大学生の僕にはなかなかヘビーな話でしたが、
「ヘビーな話が本当にヘビーな話なんだ」
と実感できるわけもなく、あまり深く考えずに次のデートの予定を立てていました。
で、こっからは結構鮮明に覚えてる。
初めてのデートは僕の友達が働いてたしゃぶしゃぶ屋さん。
友達がめっちゃ安くしてくれてw結構高めのしゃぶしゃぶを食べました。
話も盛り上がって、なんか良い雰囲気になってきた頃、その友達が爆弾を放り込んできます。
「そういえばつっちー、来週からはもう東京やね。寂しくなるね。」
マキの表情と視線が痛いです( ´,_ゝ`)
そう、実は、僕はマキと出会う直前に東京行きを決めていました。
なかなか言い出せずにこの日までズルズル来ていたんですが、まさか友達から言われるとはw
デート後、僕は彼女を車で家まで送っていくことにしました。
気まずい車内。
なかなか会話の突破口を開けなかった僕は、閃きました。
「そうだ。チューして空気を変えよう。(エステー)」
そうと決まれば話は早めです。
俺「どっかちょっと停まって話そっか?停められそうなとこある?」
マキ「うん、ちょっと行った先の公園が綺麗だよ」
というわけで彼女のオススメの夜景スポット的な公園に到着しました。
実は、僕はチュー以外にもう一つ、この気まずい空気を変えられるアイテムを仕込んでいました。
それは、最初の飲み会の時に、彼女が好きだと言っていたケーキ。
今日のデートの前にこっそり買って、車内に置いておいたのです。
そっとケーキをお皿に乗せ(コンビニの紙皿)フォークを渡して(コンビニのフォーク)彼女に差し出します。
OK。
彼女は笑ってくれました。
マキ「何これw車の中でこんな状況でケーキとか意味わかんないw」
俺「いや、まぁそうだよねー。今日本当は来週からの東京行きのことも話したかったんだけどね。先に友達に言われちゃったw」
よし、だいぶ空気も温まった気がするぞ!
そこで僕はさっきのエステー作戦に入ります。
まぁチューなんて挨拶(みたいなもん)ですからね。
雰囲気とコツとタイミングを見計らって…?
はい。よくできました( ◔ ڼ ◔ )ペロペロ
ん?
おっとこれは…?
もうちょっとイケそうなやつじゃないですかね?( ͡° ͜ʖ ͡° )
ということで、人気のない公園の駐車場の車内の中で助手席を倒し、おもむろに何かが始まりそうだという、まさにその時。
マキ「ゴメン、やっぱまだ…」
あーそうだった。振り返ってみましょう。
①彼女は元彼と別れたばかり。
②彼女は妊娠し、おろしたばかり。
↑これを忘れてました。
俺「あ、ゴメンwそだよね。ちょっと早すぎるよね。」
マキ「いや、私の方こそゴメン。別に早いとかはないんだけどまだちょっと気持ち的に…」
もう、つっちーの慌てん坊さん( ◔ ڼ ◔ )テヘペロ
しかし、エステー作戦が上手くいったのか、車内の空気はさっきとは打って変わって和やかです。
マキ「こんなことならもうちょっと可愛いブラ着けてくればよかった(照)」
おいおい。オマエの今のその表情と仕草が今日一で可愛いぞ❤️
その後は
「遠距離になっちゃうけど、ちゃんとお付き合いしよう。」
「6月、蛍を二人で見にいこう。」(当時は3月。フラグかな?)
みたいな話をしていました。
その後、彼女を家まで送り届け、その日のデートは終了。
3ヶ月後
東京に出てバイトに明け暮れていた僕は、遠距離の難しさも知らず、マキとも距離が出てきていました。
さらに、6月に帰るお金を貯めることもできず、ダラダラと過ごしていました。
そんな時、彼女から電話が…
マキ「ねぇねぇ、約束覚えてる?」
俺「(ぎくっ)ん?蛍だよね。覚えてるよ。」
マキ「本当に帰ってきてくれるの?」
俺「そのことなんだけど…」
その後の展開はお察しの通りです。
ここで決まったことはたった1つだけ。
「もしクリスマスまでに、お互い彼氏や彼女がいなかったら、その時は改めてまたちゃんと付き合おう。」
さぁ、どうなることでしょう。
6ヶ月後
ジングルベールっジングルベールっ♪すっずっがっぁ〜なるぅ〜っ♪
メリークリスマス🎄つっちーです。
あれからの僕は相変わらずバイトに明け暮れていましたが、生活も徐々に落ち着き、田舎に帰るぐらいのお金は貯まってました。
その間、もう全然覚えてませんが、多分僕のことなので、彼女っぽい人がいたりいなかったりしたと思いますが、マキのことは忘れていませんでした。(なんだろな?チャラいな。この男🤔)
そして12月25日。僕はついに行動を起こします。
サプライズでびっくりさせてやろうと、彼女の職場を突然訪れました。
こんな格好で↓
当時、木村拓哉さんことキムタク主演で絶大な人気を誇った
「空から降る一億の星」
その主人公と全く同じ服を着て、キャスケットを被り、受付の彼女の元を尋ねました。
(・Д・)?
多分マキはこんな顔をしていたと思います。
とはいえ、まぁ久しぶりの再開ですし、仕事が終わるまで近所の喫茶店で時間を潰し、彼女を待つことにしました。
仕事が終わって〜
前回と同じように僕の車で彼女を家まで送り届けます。
車内ではこの半年余りの間にどんなことをして過ごしていたのか。
結局蛍は友だちと見に行っただとか、夏祭りはどうだったとか、そんな話をしていました。
うん、悪くない雰囲気。
そして、彼女は家に帰る前に近くのスーパーに寄って欲しいと言ってきました。
はて?スーパー?🤔
まぁいいかと思い駐車。一緒にお買い物します。
野菜を買って、惣菜を買って、お酒を買って…
ん?ひょっとして二人分?
もしかして、僕、晩御飯とかいただけちゃう系ですか?🤔
そしてお会計を済ませ、車に戻ってきた、その時、あの言葉を聞いてしまいました。
マキ「ありがとう。もうここで大丈夫だよ。」
僕も大人ですからね。お察しくださいは得意です。
俺「そっか。さっきのは新しい彼氏さんの分かな?」
マキ「うん。ちょっと前に付き合い始めて…今一緒に住んでるんだ。」
俺「そかそか。うーん…そっか…。」
話のシリアスさに忘れてるかもしれませんが、この話をしてる時、僕、
こんな格好で車にもたれかかり、俯きがちに話聞いてますからね。
ウケるwwwww
マキ「私はね、もうなんか決められたレールに乗っちゃった方が楽だなって思った。つっちーはね、多分自分で自分の人生を決められる人だと思う。だから、多分私が一緒にいるのは、あなたにとって良くない気もする。だから、今日は会えて嬉しかったけど、ここでお別れしよう。」
俺「そっか…(長い間)うん。わかった。ありがとう。今度は幸せになれるように、祈ってるよ。」
もちろん僕も男の子ですからね。
振られた女の子をいつまでも追いかけるような真似はしません。
ただ、こんな長い間を使ってお別れしようとしてる時ももちろん、
こんな格好してますけどね。
と、こんな感じで、僕とマキとの恋は終わりを告げました。
今考えると、ひょっとしたら恋と呼べるようなものでもなかったかもしれませんが、どうしてこの話を覚えているかというと、
「つっちーはね、多分自分で自分の人生を決められる人だと思う。」
この言葉、実は妻と結婚する時に同じこと言われたんですよね。びっくり。
さて、ラストです。
僕はマキに別れを告げ、車に乗り込みます。
エンジンをかけ、バックミラー越しに僕を見送ってくれてる彼女を見ながら、アクセルを踏みます。
思えば短い恋愛でした。
遠距離中も、とても一途とは言えませんでした。
それでもいつまでも見送ってくれてるマキを見てると、やっぱり胸が締め付けられるような、そんな気持ちになっていました。
その時、ラジオからこの曲が流れてきたんです。
「それではお聞きください。B'zで『いつかのメリークリスマス』」
遠ざかる彼女の姿が、少しぼやけて見えてしまいました。
人を愛するということに気がついたいつかのメリークリスマス
完