患者さんの『壁』を作っているのは実は患者さんではない?!昨日の続き。その壁を作っているのは実は・・・
今日はこの記事の続きみたいな内容を書こうと思います。
実は昨日の上記の記事をFacebookでシェアしたら、コメントで今日書く内容を先に書かれてしまっていました(苦笑)
患者さんが持っている『壁』というものが存在していて、その壁を突破しようとするなら、上辺だけのコミュニケーションでは突破は難しいですよ、というお話を書いたものだったのですが。
今日の結論。
この患者さんが持つ『壁』。
実は作っているのは、患者さんというよりは、我々自身が原因になっていることが多い、ということです。
どういうことか。
患者さんは病気、怪我、手術など色んな状況を経験して、その結果として病院やクリニック、介護施設などに来られますよね。
色んなストーリーを患者さんごとに持っているとも言える。
で、患者さんにもよるかもしれませんが、私が経験してきた限りは、多かれ少なかれ患者さんはそのストーリーをある程度把握してほしいと思っているように感じます。
要するに「話したい」「理解してほしい」と思っている、ということです。
こう書くと、先日劇場公開された某アニメのような雰囲気が出てきますが、似ていると言えば似ているのかも?しれません。
人は割合は様々ですが、自分のことを知って欲しい、理解してほしいと思っている、と私は考えています。
知ってもらうことで、理解してもらうことで、自分の心や精神を安定させたい、相手と何かしらの繋がりを持ちたいなど、理由はその人によって違うかもしれません。
医療従事者は患者さんの話を聴きます。介護の世界も同じでしょう。
その時に、上辺だけの対応をしていたり、病気や怪我のこと『だけ』知りたいからその他の情報はいらない、みたいな対応をしている人は結構いるんじゃないかな、という印象です。
実際そういう医師に診てもらったことが自分でもあるし、家族の診察の付き添いでもそれを感じたこともあるし、患者さんからもたまに聞きます。
よくあるのは、電子カルテ(パソコン画面)しか見ずに診察をして、そのまま終えるという医師の話。
あとは、痛みがある部位しか触らない、診ないセラピスト。それで解決できればいいですが、それでは良くならないことの方が多いのかも。
患者さんからしたら「本当はここがちょっとおかしい」とか「実はこんなことがあったから・・・」みたいなエピソードを持っているのに、その手前で医療従事者側がコミュニケーションをとるのを止めてしまう。
もしくは、患者さんが勇気をもって話したとしても、「それは関係ないから」とか「そんなことは聞いてない」とか、そもそも聞く態度にもならない医療従事者がいるとしたら?
患者さんはコミュニケーションをそれ以上取ることを躊躇してしまう、もしくは止めてしまうでしょう。
その悩み、不安を解決する、解決に繋がる真理(情報)を抱えたまま。
そして『壁』を作ってしまう。
自分がそれ以上傷つかなくて済むように。相手と繋がることを止めるために。その方が楽ですからね。
そう、上辺だけのコミュニケーション、対応、介入をした結果、患者さんはそれ以上の関りを止めようとする。
それが『壁』になっていると思います。
突破するのが難しい壁を、実は作っているのは患者さんというよりは医療従事者側が原因になっている可能性が高い、というお話でした。
もし患者さんと距離感をうまく測れていない、距離感が遠い気がしている方は、自分の接し方、介入の仕方、コミュニケーションの取り方を振り返ってみて、変えられるところを変えてみると、突破口が開けるかもしれません。
今回はここまでになります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。