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[ネタバレしかない] エンダーマグノリア 感想
プラットフォーム:PS5
リリース日:2025/1/23
値段:4400円
ジャンル:メトロイドヴァニア
クリア時間:18時間
トロフィー:コンプリートして19時間半
期待を大幅に越えてきた完全新作メトロイドヴァニア、エンダーリリーズの続編がようやく完全リリース!
去年からSteamでアーリーアクセス(以下EA)していたのは知っていたが、個人的に余りEAは興味がないので、EA完了まで待っていた。
余談だけど最近はEA版がなくても通常版をリリースしてから追加要素やアップデート加えた完全版商法をよく見るから、ある意味EA終了を待ったリリースが一番安心できるのかもしれない。
エンダーリリーズは神ゲーだったことは覚えているが、正直ストーリーや細かいところはほとんど覚えてない。ので、続編と言われてもあんまりピンと来てないまま遊んだぜ!相変わらず神ゲーだったし、楽しかったから良し!
でもさすがに前作遊んだにしては分かってなさすぎるので、公式情報とかちょっと見て復習しておいたら、やっぱり前作の数十年後の同じ世界が舞台だった。前作ではホムンクルスなんて出てこなかったから別のエリアなんだろうけど。
そもそも自分はゲーム内テキストとか割と斜め読みだし、ストーリーを理解しないことに定評があるので、とりあえずしっかり理解するのは諦めてアクションを楽しみ、クリア後にじっくり考えてみよう、と思っていた。
実際考察用のテキストはたくさん提供してくれるし。そもそもそういうテキストやムービーも、最初に見た時点では???とさせるのが目的なんだからね!
と、クリア後に全部見直してみたら、なるほど!やっぱりわからん!となって割と絶望した。
幸い、他の頭の良い方々が考察してくれていたので「はいはいはい、アレね。怪しいと思ってましたよ」とか偉そうなことを言いながら改めて理解しようとしてみた… が、それでもところどころわからん!
そもそも全部まるっと説明してくれるゲームではなかった。雰囲気で感じろ!結果として良いゲームだったな、ってなればOK!という勢いだった。
なので、いまいち理解してなくてもとにかくゲームとして素晴らしかったので良いんです。ライターさんには申し訳ないけども…
もっと遊びたいなー。大型アップデート、いつ来るのだろう。楽しみ。
・マップ
ある意味一番印象的だったのがこれ。圧倒的わかりやすさ、そして使いやすさ。
前作はエリアが四角いだけで細かい構造は分からなかったが、今作はエリアそのままの形のマップになっていて、しかも鍵のかかった扉や「今は行けない場所」、宝箱、ワープエリアなど全てがアイコンで分かりやすく表示されていて、メトロイドヴァニアあるあるの、「開かない扉があるけどこれは近くに開ける方法があるのか、今はどうしようもないのかわからない」問題が華麗に解決されている。
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まあ、易しすぎると言えばそうかもしれないが、誰もそこで迷いたくないから便利であるに越したことはないんだよなー。
カスタムマーカーも15個までつけられるので、怪しいけど今は行けない場所とかにサインを付けておける。
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まあ、今作の隠しエリアは結構わかりやすいのであんまりマーカーを使うことはなかったけども。
また、最近ブレードキメラを遊んで驚愕した「どこからでもどこにでもワープ」機能は流石になかったが、どこからでもセーブエリアにワープできる。これは前作からもあったかも。非常に便利。
あと、途中から気付いたがエリアの隠し要素やアイテムなどを全部探索し終えたらエリアの色が青くなり、その区画を全部探索したら区画名の横にもマークが付くため、未探索のところを見逃すことがほぼなく、アイテムのコンプリートがとても簡単。
まあ、その弊害…と言ってしまうのはアレだが、ついつい先に進む前に探索し尽くしてしまいがちでかなり強化された状態でボスに望んでしまい、そこそこのボスの場合はほぼ苦労せず倒せてしまったりした。
それでも苦労するボスは相当苦労したので、そこも想定済みのレベルデザインなんじゃないかなという気はした。
あ、あと右スティックでエリアの見渡しができ、更に「見渡した部分のマップもきちんと明るくなる」という神仕様が素晴らしかった。全メトロイドヴァニア必須のシステムにして欲しい。マジで。下にトゲや敵がいるのに見渡せないゲームも普通にあるからなぁ…
・音楽
相変わらずとても良い。が、前作の音楽が圧倒的に良かったものの、今作はちょっと主張が足りないかもしれない。もしくは、エンダーシリーズはもう音楽が良いものとして受け入れてしまっているから麻痺しているのかも。サントラを買って聞き直したい。
・ここ好きポイント
前作でも印象的だった、セーブポイントでの仲間集合。
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しかも今作の仲間たちは死んだあとの魂的な存在ではなく、普通にみんな生きているのと、主人公のライラックの性格が割とホンワカしているのもあり、幸せポイントが高い。仲間同士での会話イベントなどもあるし愛着が湧きまくる。
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フクロウがでかい生き物を怖がっているという話題で、リクがノラを「ノラがでかいから怖がられているんだ」とからかって怒られたりする微笑みイベントが時折発生してくれる。
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メンバーの中では、バトルフリークに見えて忠誠心も高い鎖の獣さんが一番好きかな。
特に鎖の獣を倒したあと、タバコを吸おうとして落とすアクションが良すぎた。
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・ここ困ったポイント
後半の探索で、ダメージを受ける水エリアが出てきて、メトロイドを通ってきたゲーマーとしてはもう、こういうダメージゾーンを緩和する装備がいつか手に入るんだろうという理解で進めてしまうため、あえて探索をしないということになりがちなのだが、本作ではなんと「無理やり押し通る」のが正解。
しかもその奥には更に大きなダメージを受けるゾーンが出てきて、普通に進んでいるとどうやっても途中で死ぬ。更に装備の一つにポーション使用回数も回復量も減るが、自動で回復し、説明文が「危険地帯を探査するための装備」というものがあったので、絶対これを装備して進むのだろうと思ったらダメージのほうが高くてやっぱり普通に死ぬ。
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これはさすがにどこかで装備フラグを立てていないのだろうと色んなところをウロウロしたが、結局何もなく、なんとここすらも途中で回復を挟みながらがんばって進むという解決法だった。あの装備の存在が完全に罠だった。
というかどこかにそのヒントがあっても良かったとは思った。
・ストーリー
仲間会話の幸せポイントが高いとは言ったが、この世界の幸せポイントは当たり前に非常に低い。
仲間キャラも大体ひどい目に遭ってきたホムンクルスばかりだし、元人間がクモ型のホムンクルスにされるという、ひっじょーにグロいお話も出てくる。救いがない!いや、生きてるだけ前作よりはマシ、なのか…?
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また、危険地帯に普通に出入りしているお助けキャラがどうも怪しいムーブをしていたり、主人公の属する組織の長が眼帯を外すと目が赤く光っているとか、非常に「実はラスボスです」もしくは「裏ボスです」感を醸し出しているのに、結局そこのどんでん返しはなく、普通にボスっぽい人がラスボスだったという、割とストレートなお話だった。
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ただ、どの人物もいい人だらけで、悪人は途中に出てくる完全に頭のおかしい純粋な悪役だけだった。いい人がラスボスなのはとても切ない。
ストーリー上で死んでるっぽい悪役が出てきたら絶対実は生きてる展開のはずなのに、結局ちゃんと死んでたし、なんか、裏をかかれなかったことに逆に裏をかかれたのだった。
でもなんか腑に落ちないところは残るので、追加アップデートで何かありそうな気はしている。
・バトル
スキルとしては4つしか装備できないところ、最終的には24種類まで増えるので結構迷う… と言いながら結局メインスキルに近接攻撃、常時召喚のフクロウで敵を麻痺させて、パンチで敵をふっとばし、あとはカウンターの全方位攻撃しか使ってなかった。
パンチを他のスキルに変えるくらいだったな…
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フクロウ二匹のドリームスキルを使いたかったが、回避のタイミングにしか攻撃してくれないというのがだいぶ使いにくかったな…
あと、真エンドルートでようやく使えるようになるのが銃で、これがだいぶクセが強く隙もでかい。これを序盤から使わせてくれれば結構違う感じのゲームプレイになったと思うんだけどなー。何度か使ったが、結局他のスキルのほうが慣れているのもあり強く感じてしまった。
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そういえば前作だとスキルは回数制だったが、なんかあっさり廃止されて使い放題になってた。まあ、こっちの方が遊びやすい。
ダメージ後の無敵時間がおそらくほぼ無いため、例えば複数の弾を打ち出す敵の攻撃タイミングに突貫してしまうと全部一気に食らって即死する、みたいなことが発生する。ボス戦や雑魚戦でも後半は結構弾幕が激しくなってきて、連続で食らって終わることが多い。
パリィはほぼ必須テクニックになる。
が、ゲーム内では装備のオマケ要素みたいな感じに紹介されるので、後半までその強さに気づいていなかった。ガンガン使っていくことをおすすめ。単発の攻撃だとタイミングがわかりやすいが、連続攻撃が来た場合はもうダークソウルのおねがいローリングに近いボタン連打になってしまうが…
ただ、前作との大きな違いとして、敵との接触ダメージがない!
まあ、それもあって狭い足場に敵がいるエリアも多いのだが… まあ、そこはスキル回数無限なので遠くから攻撃して倒そうねということか。
・装備
ステータスを上げるものや、パリィができるようになるもの、ポーションを増やしたりとか色々な装備ができるようになった。
装備はお店で買ったり拾ったり、装備によってだいぶ強化度が変わるため、ちゃんと一番強いものに付け替えていくのがほぼ必須。
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特にレリックという、地上攻撃を強くしたり、状態異常の敵にダメージを多く与えられたり、受けるダメージを減らせたりする装備の種類がとても多く、中盤くらいからもうどれがどれやらわからなくなるし、付け替えるのがちょっとめんどくさくなってくる。
欲を言えば、ボスのときと探索のときは全く違う装備になるのですぐに付け替えられるようにセット登録機能があれば良かったなぁ。
後半で使えるようになる奥義はどれも強力で、しかも発動中は完全無敵という、後半の雑魚やボスの弾幕を生き延びるのに大変役に立つので、パリィできたら奥義用のチャージが溜まるという装備と、チャージが溜まりやすくなる装備をセットで使うとすぐに奥義が使えるようになるため、パリィに慣れると結構別ゲーになる。
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ボスに苦労したら色んな組み合わせの装備を試して再挑戦してるときが非常に楽しい。
・雑魚敵
敵の種類は非常に多く、新しいエリアに入るたびに結構な緊張感が伴い、非常に楽しい。色違いの敵なんて出てこない。
盾持ちがだいぶ無敵。攻撃してたら盾が壊れるということもなく、永久に完全ガードしてくる。二周目で気付いたが、ドリルを装備して盾ごとぶっ壊していくのが強かった。
中盤くらいからトラップのような範囲持続攻撃をしてくる敵が増えてきて、しかも結構目立たない霧みたいなケースもあり、気づけばすごいダメージを食らったりする。一応回避すればその瞬間はダメージを喰らわないが、範囲が結構広いため完全回避できないことが多い。これはまあ、前作からずっとあるやつ… 慣れようがないのだった。
ゲームによってはパリィやカウンターに成功するとその攻撃をかき消せるものもあるが、本作はそんなことはなく、敵は倒せても攻撃自体は残っていて食らうことが多い。
あとは弾幕に近い連続攻撃をしてくる敵もいて、食らったあとの無敵時間がほぼないため回避やカウンターに失敗すると一気にダメージを食らうことも。
また、状態異常が非常に厄介で、特に炎上がすぐに治せない上にこれもまた目立たないためジワジワとダメージを喰らい、それで回復が間に合わず死ぬというのが結構発生した。装備に「一度だけ状態異常を治す」というものがあるのだが、一度は少なすぎるよ…
敵の攻撃をかわす以外に状態異常を避ける方法がないのがなー。ダメージもそこそこ大きいため、序盤から最後までずっと厄介なシステムだった。
・ボス
楽しい。どこかのインタビューでも書いていたが、ボス戦がメイン。雑魚敵も同様だが、ガードゲージがあってそれを削り切るとダウンするので、敵の攻撃タイミングでダウンさせられたりすると気持ち良い。そして調子に乗って攻撃しすぎて復帰後にぶん殴られるまでがワンセット。
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ボスの前にはきちんとセーブポイントがあって、やり直し放題!
回避が強いのはあるが、それにあぐらをかいていると後半のボスの連続攻撃で滅殺されるのでパリィに慣れておくのが大事に感じた。
闘技場や後半の工場の2体目のボスと、真ラスボスでものすごく苦労したが、それ以外はそこまで苦労しなかった、気がする。フロムゲーのように「これは今は無理だな」とはならず、ナインソールみたいに「いつかは行けるけど3時間かかる」みたいなこともなかった。とてもちょうど良い難易度。
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且つどのボスも理不尽感は全くない。自分がやられたときは自分の操作ミス、判断ミスであり、敵が一枚上手だったなと感じた。
あ、真ラスボスの最終形態はなかなかひどかったかもしれない。戦闘中に上ダッシュを使う時が来るとはね…
それにしてもボスを倒すと全回復するのが親切過ぎる。ボスによってはスキルが手に入るから拠点に戻りたくなることもあるけど、探索したい欲が有り余ってることも良くあるから、倒した勢いでそのまま進められる、ゲームを快適に遊ばせてくれる優しさに感謝せざるを得ない。
・遊び足りない!
大満足したものの、ストーリーの理解してなさが悲しくなったので、再理解のためもあってついつい二周目を遊び始めてしまったが、別にステータス引き継ぎとか二周目要素があるわけではなかった。
進み方が分かっているだけだし、後半の戦い方が染み付いているため結構油断して、難易度を下げても割とやられまくったりしていたのと、慣れててもクリアまでは10時間くらいかかりそうなことと、やり直してもストーリーをちゃんと理解できる自信がなかったため一旦終わりにした。
なんか大型アップデートがいつか来るらしいので、そのときにまたやればいいか。
何より、設定資料とかをアンロックできるフラグメントというアイテムがセーブデータ共有ではなかったため、二周目をやってもコンプリートできるわけではないという残念要素が大きくてやる気がなくなってしまったかもしれない。
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・考察というか疑問の嵐
一周目をプレイしたときは、怪しいと思ったルヴィは単に良い子で、大事過ぎるキーアイテムばかり発掘してくれるし、絶対怪しいと思ったヨーラン調律師長は割と脈絡なく死んでしまったし、悪そうな人は全員良い人だったため、結局誰が悪かったんだ?となってた。
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わかったのはノアが封印されていたのは穢れの影響を避ける、というかギルロイの代わりにされないためだったというくらいで、ライラックがなぜ封印されてて、しかも記憶を失っているのかもわからなかった。
クリア後に改めてムービーやテキストを全部読み直してみたところ、アベリアという真の悪いやつが「魂移しの儀」というのをやろうとしてたようなので、リリアはそれに狙われていたけど返り討ちにしたっぽい…?
結局どの情報も割と断片的でよくわからなかった。誰かの考察を待つか…
と思ったら、前作含めてまとめ+考察してくれる神がいたー!とても助かる。そして自分の理解力と記憶力のなさに絶望した。
結局アベリアの魂移しの儀はリリアではなくヨーランに乗り移ってた、と。そういえばヨーランが死に際に自分がアベリアだったみたいなこと言ってたわ…
でもなんであのタイミングでの退場だったんだろう。
そしてアベリアが狙っていたにしても、リリアの隠し場所が穢れまみれすぎる場所だったのもわからん!
死の雨のせいで多くの調律師や市民が亡くなり、主要キャラクターであるケイン・ミリアスも倒れてしまった、が、その死の雨がなぜ降り出したのかがわかってない。
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ただ、リリィが来ていることからも、エンダーリリーズで解決したはずの問題の余波とかそういうことだったんじゃないだろうか。
でも数十年経ってるにしてはリリーがせいぜい高校生くらいの見た目に見えたのは巫女パワー的なことなんだろうか。それともグラフィックだと若そうに見えるけど普通に40代くらいなのかもしれない。
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一番よくわからないのは、登場人物がみんな記憶を失っていること。穢れの影響を受けたのはリク以降の敵として登場するホムンクルスたちであって、ライラックもノラも影響を受けない内に封印?されてたはず。
まあ、全体的に自分がわかってないだけでゲーム内で答えは提示されてるのかもしれないけど。
考察したり情報を集めたらスッキリできるのかと思いきや、案外そうでもなかったのでモヤモヤ。いや、逆に考察の余地があると喜べばいい、のか…?