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都市的
箱の街
路は不自然に直線である
天をつく建物はガラス製
エッジは一瞬で皮膚を切り裂く
血の雨が降る中
人々は貼り付けた笑顔で働いている
ジェイン・ジェイコブズは
都市を用途によってゾーニングし
高層のビルの間を高速道路が駆け抜けるような景観に整理する
都心再開発事業を
これらのプロジェクトは ダウンタウンを活性化するどころか
死に至らしめている
確かに安定し 左右対称 そして秩序正しい
清潔で印象的で堂々たるものだが
まるで手の行き届いた墓ではないか
と評している
まだ1958(昭和33)年のことだ
夕方になると、都心の空はムラサキ色に腫れてくる
植栽はあっても 野生はほとんどない
鳩やカラスが わずかに生き延びているだけ
その姿も哀れだ
気がつくと 確かに そこは墓場に見える
そんな都市に
なんの必要があるのか バベルの塔が まだまだ林立していく
天に向かってカッターナイフを突き立てる
![](https://assets.st-note.com/img/1725654873-ibl8dF9yp1Ve3H2BtIPTZNam.jpg?width=1200)
みんなは 葉っぱのお金を数えている
お金に縛られて青い顔をしている人もいる
いずれにしても幸福そうではない
都市は どこから来て どこに行くのか