前世があるのなら生まれ変わりもあるはずだ。生まれ変わっても今の家族でありますようにとお願いしました。
前世と家族
前世とは、人間の魂は生まれ変わってこの世に生まれてくるという思想である。
生まれる前のことは誰も知らないし、死んだ後のこともわからない。
受精した時から命が始まり、心臓が止まり、脳の働きが止まった時が終わる。
その間に自分の命を感じている時間はどのくらいあるだろうか。
もしも、生まれ変わりがあるのなら、私は同じ家族でありたいと思う。
喧嘩もした。ひどい母親だと思うこともあった。しかし、この歳になると母親の生き様を尊重したいと思うようになった。
母は女手一つで4人の子どもを育てた。そして誰も道を外れた人生を送っていない。
不自由だった子どもの頃の思い出は忘れてしまった。しかし、不自由とは価値観を尊重されないことだと理解できる。
私の子どもの頃は、価値観を尊重する思想はなかった。
「言い訳をするな」「年長者の言うことは黙って聞く」「男らしく、女らしく、子どもらしく」と型にはめる思想だった。
暴力を躾けと言ったり、正義や自由のためには争うことが普通だと思われていた。
しかし、そのような環境と経験が幼少期の私を作り上げた。
「働かざるもの食うべからず」と小学校3年生から新聞配達をして、アルバイト歴は18歳で会社員になるまで続いた。
そして結婚して独立した家族を持つことになった。
子どもがさらに結婚して独立して、子どもが産まれて、さらに続くことを願っている。
もしも、どこかで違う道を歩んでいたら、今の家族ではなかっただろう。
違う家族であっても、また同じ家族でありたいと願う。
それは、両親のおかげである。家内の両親のおかげである。子どものパートナーの両親のおかげである。
もしも生まれ変わるのなら、また家内と出会いたい。