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屁理屈

ある日、私は激しい頭痛に悩まされ、妻に「頭痛で頭が痛い」と訴えた。すると妻は、にやりと笑って「それはまるで、腹痛で『お腹が痛い』と言うようなものね」と答えた。
私は戸惑った。確かに、どちらも痛みを表現している言葉だが、頭と腹は体の全く異なる部位であり、痛み方も違うはずだ。私はそう妻に伝えた。

しかし、妻は私の言葉を聞き流し、「それは、屁理屈が『屁が理屈を言っている』と言うようなものよ」と、またも皮肉たっぷりに返してきた。

私は堪らず、「頭が来て、お腹が来て、次は尻か。そんな下品な話はないだろう」と反論した。もちろん、これは言葉遊びであり、同じ漢字を並べることの無意味さを強調したかったのだ。

もし妻が、もっとシンプルに「同じ言葉を繰り返しても意味がないのよ」と説明してくれれば、こんな無駄なやり取りをしなくても済んだだろう。

この出来事を経て、私は妻との間には、言葉に対するユーモアセンスが共通していることを改めて実感した。

そしていつしか頭痛は消えていた。

#パンダで大好きポッちゃん